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第16回ラテンビート映画祭、11月7日開幕。ブラジル関連映画は4作品を上映

「 見えざる人生 」(写真提供/ LBFF実行委員会 )

スペインとラテンアメリカの新作映画を紹介する「第16回ラテンビート映画祭(LATIN BEAT FILM FESTIVAL2019)」が、 11 月7 日(木)に東京で開幕した。同映画祭は東京をかわきりに、横浜、大阪の3 都市3 会場で順次開催される。

ラテンビート映画祭では毎年、日本では公開される機会が少ない新作ブラジル映画もラインナップされているが、2018年からは”ブラジル映画特集”という枠も設けられ、紹介される作品数も増えている。

2回目のブラジル映画特集となる今回は、リオデジャネイロのサンタ・テレーザ地区にあるモーホ・ダス・プラゼーレスを舞台にした「ファヴェーラの娘(Pacificado)」(ブラジル/アメリカ合衆国、2019年)、女性作家マルタ・バターリャの小説「A vida invisível de Eurídice Gusmão」を映画化した「見えざる人生(A vida invisível)」(ブラジル/ドイツ、2019年)、2027年を舞台にした近未来SF「神の愛(Divino Amor)」(ブラジル/ウルグアイ/デンマーク/ノルウェー/チリ/スウェーデン、2019年)の3作品が公開される。

また、1970年のチリを舞台に、アジェンデ政権を転覆させた軍事クーデターで暗躍した極右グループのメンバー間の愛憎を描くスリラー「蜘蛛(Araña)」(チリ/アルゼンチン/ブラジル、2019年)も上映される。3か国共同制作となっているこの作品には、ブラジルからは「セグンダ・シャマーダ」や「カミーニョ・ダス・インジアス」などTVシリーズでおなじみの人気男優カイオ・ブラッチが出演している。

会期と会場は下記。

(東京) 11月7日(木)~10日(日)、15日(金)~17日(日)
新宿バルト9(東京都新宿区新宿3 丁目1-26 新宿三丁目イーストビル9F)
03-5369-4955(自動音声案内による24 時間受付)

(横浜) 11月29日(金)~12月1日(日)
横浜ブルク13
神奈川県横浜市中区桜木町1 丁目1-7 コレットマーレ6F
045-222-6222(24 時間自動音声案内)

(大阪) 12月6日(金)〜12月8日(日)
梅田ブルク7
大阪市北区梅田1-12-6 E - MA(イーマ)ビル7F
06-4795-7602(24 時間自動音声案内)

ブラジル関連映画の上映スケジュールと公表されている作品案内は下記。

「ファヴェーラの娘」 (写真提供/ LBFF実行委員会 )

「ファヴェーラの娘(Pacificado)」
11月16日(土)18時30分~ 新宿バルト9
11月30日(土)18時30分~ YOKOHAMA 横浜ブルク13  シアター3
12月7日(土) 13時30分~ OSAKA 梅田ブルク7 シアター5

監督:パクストン・ウィンターズ/出演:カシア・ナシメント、ブカッサ・カベンジェレ、デボラ・ナシメント/100 分

13歳の少女タチは、リオのファヴェーラ(スラム街)で母と暮らしている。生活は苦しかったが、親友のレチとお洒落をしてダンスを披露するなど、楽しい時間も過ごしていた。ある日、彼女の父ジャカが14 年ぶりに刑務所を出所して戻ってくる。ジャカは裏社会から足を洗い家族との平和な暮らしを望んでいたが、ファヴェーラを支配するネルソンはジャカを目の敵にする。

リオの丘に造られた巨大なファヴェーラ「モーホ・ドス・プラゼーレス」が撮影に協力し、米国人の映像作家パクストン・ウィンターズが7年の歳月をかけて取り組んだ作品。 『レスラー』『ブラック・スワン』の監督として知られるダーレン・アロノフスキーが製作を務めている。9 月末開催の2019 年サン・セバスティアン国際映画祭では作品賞・男優賞・撮影賞の主要3 部門を受賞した。

フェルナンダ・モンチネグロも出演する「見えざる人生」(写真/ Divulgação)

「見えざる人生(A vida invisível)」
11月17日(日)16時~   新宿バルト9
11月29日(金)18時30分~ YOKOHAMA 横浜ブルク13  シアター3
12月7日(土) 16時~    OSAKA 梅田ブルク7 シアター5

監督:カリン・アイヌーズ/出演:カロル・ドゥアルテ、ジュリア・ストックラー、フェルナンダ・モンチネグロ/139 分
1950 年のリオデジャネイロ。18 歳のユリディス・グスマンはクラシック音楽のピアニストになる夢をかなえるためウィーンの音楽学校を目指している。彼女には強い絆で結ばれた2 つ年上の姉ギーダがいたが、二人の人生は厳格な父によって引き裂かれてしまう。家や社会で男性から支配され、もがきながら自由を得ようとする女性たちの人生をドラマチックに描いている。

『セントラル・ステーション』で知られる名女優フェルナンダ・モンチネグロが主人公の晩年を演じている。2019 年のカンヌ国際映画祭ある視点部門作品賞受賞。2020年の米国アカデミー賞国際長編映画賞部門ブラジル代表作。

「神の愛」 (写真提供/ LBFF実行委員会 )

「神の愛(Divino Amor)」
11月10日(日)16時~ 新宿バルト9
11月29日(金)16時~ YOKOHAMA 横浜ブルク13  シアター3
12月7日(土) 16時~  OSAKA 梅田ブルク7 シアター5
監督:ガブリエル・マスカロ/出演:ジラ・パエス、ジュリオ・マシャード、テカ・ペレイラ/101 分

2027 年のブラジルは、多くの国民が救世主を待つだけの夢も希望もない社会へと様変わりしている。離婚の危機にある夫婦に復縁するよう諭す仕事をしている42 歳の女性ジョアナは熱心なクリスチャンだ。彼女は使命感を持って自分の役目を果たしていたが、一方で、自分自身の結婚生活には問題を抱えていた。

ブラジル人の信仰心や愛、性に対する考えに切り込んだ異色のSF 映画。保守化する今のブラジル社会を風刺したテーマを取り上げ、各国の映画祭で話題となった。ブラジルを代表する女優ジラ・パエス(『オーパイオー』(LBFF2008 出品)、『フランシスコの2人の息子』)が主人公ジョアナを演じている。

「蜘蛛」 (写真提供/ LBFF実行委員会 )

「蜘蛛(Araña)」
11月16日(土)13時30分~ 新宿バルト9
12月1日(日) 13時30分~  YOKOHAMA 横浜ブルク13  シアター3
12月8日(土) 16時~  OSAKA 梅田ブルク7 シアター5
監督:アンドレス・ウッド/出演:マリア・バルベルデ、メルセデス・モラン、マルセロ・アロンソ/105分

1970 年代初頭のチリ。極右民族主義者のグループはアジェンデ政権の転覆を画策。メンバーのイネス、彼女の夫フスト、親友のヘラルドは、歴史の流れを変えるような政治的犯罪を成し遂げる。だが恋愛関係のもつれもあり後にグループは分裂。40 年後、イネスは名の知れた実業家となっていた。チリの激動の政治史と男女の愛憎劇を絡めた本格派サスペンス。

監督は『マチュカ 僕らの革命』、『ヴィオレータ、天国へ』(LBFF2012 出品)の名匠アンドレス・ウッド。40 年後のイネス役を『夢のフロリアノポリス』(LBFF2018 出品)、『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』(LBFF2017 出品)で注目されたメルセデス・モランが演じている。

オフィシャルサイト: http://www.lbff.jp
オフィシャルFacebook:facebook.com/LatinBeatFilmFestival
オフィシャルTwitter:@LBFF_2019

(文/麻生雅人)

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