ブラジルの新型コロナウイルスの感染者数190万人を突破

2020年 07月 15日

7月14日、ブラジリア。国会議事堂前では弾劾要求書類の提出に合わせて抗議デモも行われた。デモには先住民族やLGBTの運動家、ウィメンズ・マーチの関係者なども参加した(写真/Gabriel Paiva)

7月14日に発表されたブラジルの新型コロナウイルスの新たな感染者数は、前日より2万人以上増加して、過去24時間で4万3,245人となった。累計の感染者数は190万人を突破した。

感染が拡大する中、ジャイール・ボウソナーロ大統領​​に対する新たな弾劾要求が7月14日(火)、ホドリゴ・マイア下院議長(民主党:DEM/RJ)に送されると「アジェンシア・ヂ・ブラジリア」などが伝えている。

7月14日、ブラジリア。国会議事堂前では弾劾要求書類の提出に合わせて抗議デモも行われた(写真/Gabriel Paiva)

今回提出される弾劾要求の書類は133ページに渡り、左派政党や労働組合の関係者のほか、社会活動家など1000人以上が署名をしており、その中には各界の著名人も含まれているという。

署名をした著名人の中には、ブラジルの著名な経済学者ブレッセル-ペレイラや、1970年代の軍事政権下でイタリアへ亡命した経験のあるシンガーソングライターのシコ・ブアルキ、元サッカーブラジル代表で現在はサッカー解説者のヴァウテル・カーザグランヂ、路上生活など社会的弱者の救済活動への取り組みで知られるジュリオ・ランセロッティ神父、ブラジルの人権擁護運動のキーパースンとして著名な弁護士デボラ・ドゥプラなどの名もあるとのこと。

書類では弾劾の理由として、ボウソナーロ大統領のによるマスコミへの攻撃や、環境問題に関し環境破壊を促進しかねない政策、新型コロナウイルス対策の失策などがあげられているという。

7月14日、ブラジリア。国会議事堂前では弾劾要求書類の提出に合わせて抗議デモも行われた。デモには先住民族やLGBTの運動家、ウィメンズ・マーチの関係者なども参加した(写真/Gabriel Paiva)

また同日ブラジリアの国会議事堂前では弾劾要求書類の提出に合わせて抗議デモも行われた。デモには先住民族やLGBTの運動家、ウィメンズ・マーチの関係者なども参加した。

7月14日(火)の20時に「オ・グローボ」、「G1」、「エシトラ」、「フォーリャ・ヂ・サンパウロ」、「UOL」、「エスタード・ヂ・サンパウロ」 によるメディア連合が各紙で発表したデータは以下。

累計感染者    1.931.204人(7月12日: 1,887,959人)
新規の感染者    43.245人 (7月12日: 21,783人)

累計死亡者      74,262人 (7月12日:  72,921人)
新規の死亡者     1,341人 (7月12日:   770人)

(文/麻生雅人)