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ルイス・アウヴィス市のカシャッサが個性的な理由

サンタカタリーナ州ルイス・アウヴィス市のカシャッサのひとつ「ビラー」(撮影/麻生雅人)

カシャッサは、サトウキビの搾り汁を発酵させて得たアルコールを蒸留して造る、蒸留酒。基本的な材料もや作り方は同じではあるが、地酒タイプの手作り酒であるクラフト・カシャッサは、造り手によって個性が大きく異なる。

お酒の違いを生む要因は、原料であるサトウキビが育った土壌や気候の違い、酒造りの丁寧さなどさまざまある。モストを発酵させるときに使われる酵母の違いも、お酒の個性をつくる要因の一つと考えられている。

サンタカタリーナ連邦大学(UFSC)が行った調査によると、サンタカタリーナ州にあるルイス・アウヴィス市におけるカシャッサ生産で使われている発酵のための酵母は、全国で一般的に市販されている酵母とは大きく異なっているという。同州の地元メディア「メニーナ」が伝えている。

サンタカタリーナ州は近年、国内品評会で注目を集めるカシャッサを続々と輩出しているが、中でもルイス・アウヴィス市は同州におけるカシャッサの歴史的な名産地としても知られ、「ホッシ」、「モラウエール」、「ビラー」、「へイン」、「スペジア」、「ヴルック」という6つのブランドが造り続けられている。

「ガゼッタ・ド・ポーヴォ」紙によると、これら6つの蒸留所で、ひと月に100万リットルのカシャッサが生産されているという。

調査の責任者であるヴァウヂール・ステファノン教授はこの調査の中で、ルイス・アウヴェス市にある6つの蒸留所から酵母を採取して、全国の蒸留所で広く使用されている市販の酵母CA-11とを比較した。

約4か月に渡って行われた調査では、CA-11株には3つの異なるフラグメントが存在することが確認された一方、ルイス・アウヴィス市で使われているものには、最大6つのフラグメントが確認され、出芽酵母(サッカロミセス・セレビシエ) に属する酵母の特異性が証明されたという。

さらに同市の各蒸留所のサンプルには多様性があり、蒸留所ごとに酵母の違いがあることも指摘された。

これらの酵母は5世代以上にわたる同地域のカシャッサ生産の歴史の中で受け継がれてきたもので、この自治体でしか見つけることができないものであり、世界でも類を見ない特徴を持っていると指摘している。

(文/カシャッサ麻生)

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