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ブラジルのボウソナーロ大統領、安倍元首相に哀悼の意。
「温かく、知的で、国を想う気持ちの強い人」

写真は2019年6月29日、G20大阪サミットで訪日していたボウソナーロ大統領(左)と首脳会談に臨んだ安倍元首相(右)(写真/Alan Santos/PR)

ブラジル連邦共和国のジャイール・ボウソナーロ大統領(自由党/PL)は7月8日(金)、奈良市で選挙演説中に銃撃され死亡した安倍晋三・元首相に哀悼の意を表した。現地メディア「フォーリャ・ヂ・サンパウロ」が伝えている。

同大統領と安倍元首相は、2019年に国内外で3度の首脳会談を行っている。

「ブラジルと、そして日本で、彼と過ごした数々の思い出の日々と、私たちの国にで暮らす日系コミュニティへの彼の心遣いを思い出させます」(ジャイール・ボウソナーロ大統領)

大統領は、サンパウロ州内陸部ピラスヌンでのスピーチで、安倍元首相が亡くなったことに対し、遺憾の意を表明した。

「共に過ごしたときはいつも、私たちブラジルの人民とどのように協調できるか耳を傾けるだけでなく、日系ブラジル人が幸せに過ごせることを願っていた。温かく、知的で、国を想う気持ちの強い人でした」(ジャイール・ボウソナーロ大統領)

大統領は、安倍元首相が死去したことを受け、国として3日間喪に服すことを宣言した。この決定はブラジル連邦共和国官報の追加版に掲載された。

「これは国のための闘いの犠牲です。多くの場合、またはほとんどの場合、敵は外ではなく、私たちの祖国の内にいるのです」(ジャイール・ボウソナーロ大統領)

ボウソナーロ大統領は、このスピーチの中では触れなかったが、大統領自身も2018年、ミナスジェライス州での選挙演説中に刃物で襲われ、一命をとりとめている。

ボウソナーロ大統領は、安倍元首相のブラジルへの親交の意に感謝するとともに、許せれざる残虐行為への厳格な処罰を求めたという。

(文/麻生雅人)

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