ブラジル、2025年11月のCOP30に続き、2026年3月に(ボン条約)締結国会議(COP15)を開催

2025年 03月 31日

Tania rego
2026年3月23日から29日、第15回ボン条約締結国会議(COP15)がパンタナウ地域で開催される(写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)

ブラジルはマットグロッソ・ド・スウ州カンポ・グランジで、さらなる国際的な国連フォーラムを主導する。 2026年3月23日から29日まで、第15回移動性野生動物種の保全に関する条約(ボン条約)締結国会議(COP15)が開催される。

本会議では、各国首脳らが野生生物と生息地の保全に関する国際条約の改正、および生態系の連結性を改善するための新たな提案に加え、クジラ、サメ、エイ、淡水魚、カメ、鳥類など多くの回遊種の絶滅の脅威に対処するための議論が予定されている。

同条約を管轄する国連環境計画(UNEP)のエイミー・フレンケル事務局長によると、ブラジルというな生物多様性に富んだ国、特にカンポ・グランデ市の選択は、国際協力をより強化し、変革的な対策を採用する機会となるという。

「移動性動物は毎年、大陸、海、空を渡り、信じられないほどの旅をしながら地球を繋げていますが、しかし彼らは(今)、前例のないプレッシャーに直面しています」と述べた。

移動性動物は環境の健全性の指標となるため、気候の非常事態が野生生物に及ぼすリスクは、 生態系機能にも脅威をもたらす。

マリーナ・シウヴァ環境・気候変動(MMA)大臣にとって、パンタナウ地域をこの国際対話の舞台とすることは、ブラジルの生物多様性保護への取り組みを強化することでもある。

「多国間主義の大きく揺らいでいる状況の中で、私は持続可能で公正かつ包括的な未来を築くというブラジルの強い意図を再確認します。そして、パンタナウでのCOP15を成功させるようすべて方に要請します」と、先週水曜日(26日)の公式発表後、宣言した。

ブラジルは2015年から移動性野生動物種の保全に関する条約(CMS)に加盟している。

発表後に条約事務局が発表した声明では、国際連合開発計画(PNUD)は、ブラジルが国際的な保全協定や厳格な国内の政策との連携を通じて、移動性動物の多様性の保護が効果を挙げていることを評価した。

ブラジルが生息国となっている、CMSのレッドデータブック絶滅危惧Ⅰ類に掲載されている種(絶滅危惧種)は、ブラジルの広域保全ネットワークとCMSの枠組みの下での積極的な地域協力の恩恵を受けることができます」と指摘した。

シコ・メンデス生物多様性保全研究所(ICMBio)のマウロ・ピリス所長にとって、カンポ・グランジが選ばれたことは、パンタナウ地域が地球にとって極めて重要であることを国際的に周知させ、行動を強く呼びかけるきっかけである。。

「これは、生命と自然を守るための集団意識を訴える緊急の要請であり、それは、我々が直面している甚大な環境破壊に対し明らかな警告を鳴らしています」と所長は述べた。

このフォーラムは、2025年11月にアマゾニア地域にあるベレン(パラー州)で予定されているCOP30の数か月後に開催される。

環境・気候変動省(MMA)の国家“生物多様性、森林、動物の権利”局は、短期間で2つのCOPを開催することで、グローバルな対話が続けられることをポジティヴに受け止めている。

「生物多様性と移動性動物の種は、各国の連携行動にかかっており、パンタナウは、この協力を強化するための理想的な舞台となるでしょう」とコメントしている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)