ミナスジェライス州の自然と歴史を保存するカラサー大聖堂

2025年 03月 31日
40825071942_5091a2f7a1_c
市場に並ぶミナスジェライス州産の手作りチーズ(写真/MTur Destinos/flickr)

酪農の歴史と伝統があるブラジルは、実は手作りチーズの名産地でもある。フランスで開催される権威あるチーズ品評会「モンディアル・デュ・フロマージュ」でも、ブラジル国内各地の生産者が続々とメダルを受賞して、世界中から注目を集めている。

そしてブラジルの中でもミナスジェライス州は、国内でも屈指の手作チーズの名産地として特によく知られている。「モンディアル・デュ・フロマージュ」で最初にメダルを受賞したのも同州産のチーズだった。

ミナスジェライス州のチーズの中でも、「ミナス産手作りチーズ(QMA)」の認証シールを製品に張ることができるのは、「カナストラ」地域や「アラシャー」地域をはじめ、伝統的な製法(天然凝乳酵母や生乳の使用など)でこの地域特有のテロワールを生かしたチーズ作りを行っており、州に認証された地域のみだ。この認証を受けているのは現在、10の地域のみで、カラサー大聖堂をエリア内に含む「ピエダーヂ~カラサー間の山地」地域も、そのひとつだ。

毎年、ミナスジェライス州では、ミナス料理の保存と促進に尽力した人々と団体にエドゥアルド・フリエイロ杯が贈られている。1960年代にミナスジェライス州の食文化に関する著作を残した作家エドゥアルド・フリエイロにオマージュの名を関したこの賞は、同州におけるガストロノミー界の表彰で最も重要なもののひとつと考えられている。

2024年、エドゥアルド・フリエイロ財団は、ミナスジェライス州の手作りチーズ生産者と、生産者を支援したミナスジェライス州農村発展技術支援公社(Emater-MG)関係者にエドゥアルド・フリエイロ杯を贈呈した。そして「ピエダーヂ~カラサー間の山地」地域の生産者も、この中に含まれていた。

この地域のチーズ生産の歴史は200年以上といわれているが、約70年前にその生産は途絶えていたという。

フランスの「モンディアル・デュ・フロマージュ」で、「ミナス産手作りチーズ(QMA)」認証地域のひとつである「カナストラ」地域のチーズがブラジル初のメダルを獲得した2015年、カラサー大聖堂と全国商業学習機関(Senac)ミナスジェライス州支部が協力しあって計画した“ミナス料理の根源”プロジェクトを通じて、地元生産者による手作りチーズの生産が復活した。

チーズや牛乳は、野菜や果物などと共に、複合施設内にあるエンジェーニョ農場で生産されている。

「ピエダーヂ~カラサー間の山地」は2022年、「ミナス産手作りチーズ(QMA)」の認証を受けることができた。カラサー大聖堂のチーズは、ハードタイプとセミハードタイプが生産されており、大聖堂複合施設を訪れる人々の楽しみの一つになっているという。

大聖堂ではチーズのほかにも、クラフトビール、蜂蜜酒、ワイン(葡萄酒)、ジャブチカーバのワインなどのお酒類も製造されている。ジャブチカーバのワインもまた、ミナスジェライス州が誇るエキゾチックなご当地産品だ。