カーニバルから“ネガ・マルーカ”の仮装が消える!? カーニバルでの人種差別に反対するキャンペーン、今年も始まる

2026年 01月 14日

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1月12日、リオデジャネイロ市。人種平等省(MIR)は昨年に引き続き「人種差別なきカーニバル。さらに輝くために」キャンペーンの実施を発表した(写真/Rafael Caetano/MIR)

ブラジル人種平等省(MIR)は1月12日(月)、リオデジャネイロで、カーニバルにおける黒人文化の貢献を強調し、人種に関する差別や暴力の防止を目指す新たなキャンペーンを開始した。

ステッカーやうちわを配布し、肌の色を理由に人を侮辱する行為は「人種的侮辱」に当たること、また「ネガ・マルーカ(カーニバル文化の中で長く使われてきた、黒人女性を差別的に戯画化した仮装キャラクター)」や「先住民」など、ステレオタイプの仮装は祭りの精神にそぐわないことを呼びかける。

「黒人文化やアフロ系宗教、黒人のキャラクター、まして黒人女性を貶めるような仮装は、もはや許されません。そのような行為がまかり通る時代はもう終わりです」と、同省のチアーゴ・サンタナ人種差別対策局長はアジェンシア・ブラジルに語った。

「ブラジル国民が望むカーニバル文化は、そういうものではありません」

同氏によると、このキャンペーンは直接的な攻撃や侮辱に立ち向かうためのものではあるが、同時に、黒人文化のテーマや美的表現、たとえば髪型などが「笑いものにされるべきではない」ことも忘れてはならないという。

2026年、人種平等省(MIR)は、2025年にデジタル媒体で展開したキャンペーンを拡大する方針だ。昨年と同じプロジェクト名「人種差別なきカーニバル。さらに輝くために」を掲げ、リオデジャネイロのストリートカーニバルや舞踏会、ブロッコの活動、サンバ団体のパレード、さらにはサンバパレード会場そのものを舞台に、実施が予定されている。

また、バイーア州や、(連邦政府が主導する)「黒人青少年いのちのプロジェクト(Programa Juventude Negra Viva)」に参加する30の自治体でも、関連イベントが計画されている。

啓発用の配布物は今週土曜(17日)からカーニバル最終日まで配布される予定で、被害者に対し、通報窓口「Disque 100」(人権・市民権省)や、人種平等省のオンブズマンを通じて被害を届け出るよう促す役割も担う。両機関は、被害者の相談に応じ、警察署などの公的機関で正式な手続きを行う際の支援も行う。

サンタナ局長によれば、政府の方針は人種差別と闘うことにあるという。

「差別を防ぐための条件を整え、実際に起きた場合には通報し、何らかの処罰が行われるよう措置を講じること――これこそが国家人種平等政策を支える根幹です」(チアーゴ・サンタナ人種差別対策局長)

今回の取り組みにより、同省のサンタナ局長は、カーニバルの形成における黒人たちの貢献にも光を当てたい考えだ。最初のサンバ団体(エスコーラ・ジ・サンバ)をつくったのは黒人コミュニティである。

「いま、カーニバルでは“白人化”が進み、黒人の存在が消されつつあります。人種差別と闘うということは、こうした内部のゆがみに向き合うことでもあるのです」と強調した。近年、リオのサンバ団体の審査員団の多くが白人で占められていることが議論を呼んでいる。

アニエリ・フランコ人種平等相は声明で、カーニバルは楽しむ場であると同時に、敬意を払う場でもあると述べた。

「このキャンペーンは、ブラジル最大の祭典をつくり上げ、そして楽しんでいる黒人の営みな創造性を守り、尊重するためのものです」と語り、「カーニバルは文化であり、芸術であり、抵抗であり、そしてレジリエンスです」(アニエリ・フランコ人種平等相)

今年のキャンペーンは、国内での展開を一段と拡大した。

同省は、他の機関にも取り組みへの参加を呼びかけており、カーニバル関連イベントだけでなく、メディアやSNSを通じて啓発資料を広く流通させ、メッセージの到達範囲を拡大したい考えだ。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)