リオ市で、軍政下の公安警察文書の保全作業はじまる

2026年 04月 4日

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写真は2014年11月24日、旧Dops庁舎を国家真実委員会が訪問した際に撮影された写真(写真:Tomaz Silva/Agência Brasil)

リオデジャネイロ市旧市街にある旧Dops(政治社会秩序維持局。※軍事政権下の公安警察)庁舎に保管されていた歴史資料の移管作業が、3月31日(火)からリオデジャネイロ州公文書館(Aperj)で始まった。

今回の措置は、連邦検察庁(MPF)の勧告に基づくもので、ブラジル軍事独裁期の記憶にとって不可欠とされる資料群の保存を確保することが目的とされている。

勧告は2025年12月、連邦検察庁市民の権部門のジュリオ・アラウージョ地域検察官が主導する民事調査の一環として出された。調査では、歴史的建造物内での保管環境が劣悪であることが確認されていた。アラウージョ検事によれば、初期の現地調査で判明した状況は深刻だったという。

「文書はゴミ袋に入れられ、床に積み上げられた状態で、適切な識別もなく、保存に必要な最低限の条件すら満たしていませんでした」と述べた。

検事は、今回の移管が、歴史的に重要な記録の保全と市民のアクセス確保に向けた不可欠な一歩だと強調する。

「この資料群の保存は、記憶・真実・情報への権利を保障するために欠かせません。これらの文書は国家だけのものではなく、ブラジル社会全体のものなのです」とアラウージョ氏は語った。

作業部会の設置

調査の過程で連邦検察庁は、リオ州文民警察(Polícia Civil)、人権・市民権省、国立歴史芸術遺産院(Iphan)、リオ州公文書館、州文化遺産研究所(Inepac)、さらに市民社会の代表者らと連携し、共同での対応を進めた。この対話の結果、2024年7月に「Dops作業部会」が設置された。

リオ州公文書館の技術的監督のもと、同作業部会は文書群の初期処理を実施し、テキスト資料や図書資料の整理、歴史的価値の高い文書の識別を行った。特に、軍事政権期の政治的迫害、人権侵害、拷問の実態を記録した資料が重点的に扱われた。

今回の移管は、ブラジル国内で人権侵害に関する歴史記憶の保全・継承政策が強化される流れの中で行われている。2025年11月には、リオ市ヘラサォン通りにある旧Dops庁舎が、国立歴史芸術遺産院によってブラジルの文化遺産として登録された。

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リオデジャネイロ市旧市街にある旧Dops(政治社会秩序維持局)庁舎(写真:Tânia Rêgo/Agência Brasil)

記憶の継承

社会運動団体や連邦検察庁は、旧Dops庁舎が国家による暴力の犠牲者を追悼するメモリアルへと転用されることを期待している。同庁舎は長年にわたり、恣意的な拘束、尋問、拷問の象徴とされてきた。

その施設には、精神科医ニージ・ダ・シウヴェイラ(Nise da Silveira)、黒人運動指導者アビジアス・ド・ナシメント(Abdias Nascimento)、共産主義者で活動家のオルガ・ベナーリオ(Olga Benário)など、多くの政治的迫害を受けた人物が連行された歴史がある。

今回の資料移管により、文書群は保存・整理に必要な技術的条件を備えた環境に置かれることになり、将来的には一般公開に向けた整備も視野に入る。

連邦検察庁によると、この取り組みは歴史資料を保護するだけでなく、透明性の確保と人権侵害の「再発防止」の原則を改めて示すものだという。

「検察の役割は、弾圧機関が作成した文書を保存し、社会がアクセスできるようにすることです。それは民主主義を強化し、同じ種類の暴力が繰り返されないようにするためでもあります」とジュリオ・アラウージョ検事は述べた。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)