リオのファヴェーラで第2回グルメコンテスト開催

2026年 09月 3日

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リオ市、ホシーニャとヴィジガウの各コミュニティで9月4日より第2回「ファヴェーラ・グルメ」が開幕する(写真:Favela Gourmet/Ágatha Rank)

【リオデジャネイロ  9月2日】 リオ市南部にあるファヴェーラのコミュニティ、ホシーニャとヴィジガウで、今年40軒ほどのバー、レストラン、軽食店が参加する第2回「ファヴェーラ・グルメ」が、今週金曜日(4日)に開幕する。主催者側は、フェスティバルが終了する11日までに約5千人の来場を見込んでいる。

2025年の第1回には14軒が参加した。フェスティバルは、ホシーニャ出身の起業家ヘナン・モンテイロ氏が手がける「Na Favela Turismo」プロジェクトの一環として実施されている。

モンテイロ氏はアジェンシア・ブラジルに対し、参加店舗が増えたことについて「とても良いことだ。ファベーラの小規模な店も参加できるようにして、より多くの人を巻き込み、規模は小さくても大きな可能性を持つ事業者にチャンスを与えたい」と語った。

今年は、昨年の3部門から7部門へと表彰数が拡大される。最優秀の主菜または軽食、最優秀ドリンクまたはコーヒーに加え、新人賞のバー/レストラン、さらにガイド向けの2部門が新設される。

ガイド部門の表彰は、観光業の活性化を目的としたものだという。

イベント期間中に最も多くの店舗を訪れたガイド、そして最も多くの観光客を店舗に連れて行ったガイドが受賞対象となる。

今回の第2回「ファヴェーラ・グルメ」では、各部門の得票上位者に以下の賞金が授与される。

最優秀料理:2,000レアル(約6万円)
最優秀飲料:1,000レアル(約3万円)
2位料理:500レアル(約1万5千円)
2位飲料:500レアル(約1万5千円)
新人賞:500レアル(約1万5千円)
最多来訪者を連れたガイド:500レアル(約1万5千円)
最も多くの店舗を訪れ消費したガイド:500レアル(約1万5千円)

昨年は3部門の受賞者がそれぞれ3,000レアル(約9万円)を受け取った。モンテイロ氏によると、今年は賞金額を減らす代わりに、より多くの参加者を表彰する方針を採ったという。

<出会いとビジネスの創出>

「ファヴェーラ・グルメ」は単なるガストロノミーの回遊イベントではなく、コミュニティ内部で経済を動かす創造的な起業家たちを称える催しでもある。

最優秀賞の選出はQRコードによる投票で行われ、表彰式は9月11日に実施される。

第1回(2025年)では約300人のプロフェッショナルが関わり、一般投票は3,200票に達した。参加店舗はイベント期間中、通常より約35%の売上増を記録した。

SNS上でも約70%のエンゲージメント増が見られ、地域の起業家たちの可視性が高まり、両コミュニティが持つ文化的・経済的ポテンシャルが広く知られるようになった。

主催者によると、「ファヴェーラ・グルメ」はプログラム期間に限られたイベントではない。住民、観光客、ガイド、旅行会社、起業家を結びつけることで、新たな出会いやビジネスの可能性を生み出している。

小規模事業者は、リオデジャネイロ州中小企業支援サービス(Sebrae Rio)から事業拡大に向けたコンサルティングを受けている。

ヘナン・モンテイロ氏は、両コミュニティが持つ大きな可能性を備えたガストロノミーを軸に、観光ルートを強化することが狙いだと説明。「この魅力を世界中に伝えたい」と語る。

同氏は、観光客がコミュニティを訪れ、味わい、語り合うことで、単なる体験を持ち帰るだけでなく、コミュニティを新たな視点で捉えるようになると評価している。

ヴィジガウ在住のヴェロニカ・バチスタ・ジ・オリヴェイラは、第1回「ファヴェーラ・グルメ」で、干し肉とバナナ・ダ・テーハを詰めたクスクスとキャロットケーキが評価され、朝食部門で受賞した。

今年は、彼女が営むカフェ「フロール・ジ・バウニーリャ(バニラの花)」で新たに開発したクロワッサン(甘味・塩味の2種類)を出品する。店名にちなんで、コミュニティでは「フロール」と呼ばれることも多い。

彼女の事業は10年前、勤めていた企業を解雇されたことをきっかけに始まった。当時は管理部門のマネージャーだった。「家でお菓子を作り始めて、友人のレストランに置いてもらったんです。最初はデザートやパーティー用の小さなお菓子からでした」(ヴェロニカ・バチスタ・ジ・オリヴェイラ)

朝食の提供を始めたのは4年前、新型コロナウイルスのパンデミックの最中だった。家族を亡くし、多くの食器を受け継いだことから、コミュニティ向けに朝食サービスを始めることを決めたという。

「全部をソーサー付きのカップで提供するスタイルにしたんです」(ヴェロニカ・バチスタ・ジ・オリヴェイラ)

姉の協力を得て、フィジオセラピー、ネイルサロン、そして彼女のカフェが同居するスペースを借りた。カフェはその建物の前方部分に位置している。

「フロール・ジ・バウニーリャ(バニラの花)」という店名は、彼女が事業を菓子作りから始めたことに由来する。「甘い香りが大好きで、バニラはぴったりだと思ったんです」。

ヴェロニカは一人で店を切り盛りしているが、コミュニティ内の一般的なパン屋とは異なる雰囲気を提供することを心がけている。

「来てくれた人がくつろげるように、いつも工夫しています。普通のパン屋とは違う空間にしたいんです」。

イベントのプログラムはFavela Gourmetの公式サイトで確認できる。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)