ルーラ大統領、ブラジル国内の治安に関するトランプ米大統領の干渉に反論。「彼は重要鉱物、石油、レアアースを狙っている」

2026年 09月 19日

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9月18日、リオデジャネイロ市。連邦・州・市の治安当局トップが治安強化に向けた複数の協定を締結した (写真:Rovena Rosa/Agência Brasil)

ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は18日(金)、米国のドナルド・トランプ大統領がブラジルの犯罪組織をテロ組織と分類し、ブラジルは武装犯罪集団を制御できていないと発言したことに反論した。

ルーラ大統領の発言は、リオデジャネイロで行われた公式行事の中で述べられたもので、この式典には連邦・州・市の治安当局トップが一堂に会していた。

大統領は、リオで麻薬組織が占拠する地域を再び国家の統治下に置く必要があると主張した。

「我々は組織犯罪に勝たなければならない。私は、これらの武装犯罪集団がテロリストだというトランプの考えを受け入れない」と述べた。

ルーラ大統領によると、「トランプがテロリズムと言うとき、それは国家テロ、権力争いのことを指している」という。

「それは誰のことか? それは(元大統領)ジャイール・ボウソナーロが1月8日のクーデターを企てたことだ。これこそがテロだ。ルーラ、(副大統領ジェラウド)アウキミン、そして(連邦最高裁判所の)アレシャンドリ・ジ・モラエスを殺害しようとする計画だった。これが国家テロだ」と語った。

ジャイール・ボウソナーロ元大統領は今年3月、連邦最高裁判所(STF)により27年3か月の禁錮刑を言い渡された。彼は、ルーラ大統領とアウキミン副大統領を殺害する計画を認識していたことなど、複数の罪で有罪とされた。

<石油とレアアース>
ルーラ大統領はさらに、北部の赤道沿岸域と南東部沖のプレサル地域──いずれも石油が採掘されている──で監視を強化する必要があると述べ、トランプ氏を再び批判した。

「我々は注意を払わなければならない。トランプは目を光らせている。彼は重要鉱物、石油、レアアースを狙っている」

15日、トランプ大統領は米議会に提出した年次文書の中で、ブラジル政府が犯罪組織「プリメイロ・コマンド・ダ・カピタウ(PCC)」と「コマンド・ヴェルメーリョ(CV)」への対処に失敗していると批判した。

米国政府は今年5月、PCCとCVを外国テロ組織に指定している。

<協定>
リオでの式典では、連邦・州・市の各政府が締結した協定が紹介された。協定は以下の3つの分野に向けられている。

物流回廊の統合保護:司法・公共安全省(MJSP)と州政府の協力により、犯罪者の移動や貨物強盗などを抑止する。南東部州の境界や、ブラジル大通り、高速道路のヴェルメーリャ線及びアマレーラ線、港湾・国際空港へのアクセス道路など主要幹線で実施。

州の領域再統治政策:犯罪組織による武装・経済的支配を縮小し、国家の存在感を強化することが目的。犯罪が関与する市場への介入も含む。

市の治安部隊の能力強化:市政府と連邦機関(国家公安局〈Senasp〉、連邦道路警察〈PRF〉など)が協力し、武装隊員で構成されるリオ市警備隊「フォルサ・ムニシパウ」の精鋭部隊を育成する。

州との協定は9月初旬に締結され、60か月間有効。市との協定は2025年8月に締結され、3年間有効となる。

ルーラ大統領は、リオが3つの治安分野の統合的取り組みの「実験場」になると述べた。「リオでうまくいけば、全国でうまくいく」

式典に出席したリオ州のヒカルド・コウト暫定知事(高等裁判所判事)は、連邦政府との共同作業により麻薬などの押収量が増えていると述べ、犯罪対策における国家の主権を擁護した。

「ブラジルは自力で前進し、安全保障の任務を遂行する能力がある。(他国に)指図される必要はない」(ヒカルド・コウト暫定知事)

リオ市のエドゥアルド・カヴァリエリ市長は、市が行っている統合作業の一つとして、道路の監視映像や情報の共有を挙げた。

イベントはPRF複合施設で行われ、同施設にはフォルサ・ムニシパウの本部もあり、ブラジル大通りとプレジデンチ・ドゥトラ高速道路の結節点に位置する。ここはサン・ジョアン・ジ・メリチやドゥッキ・ジ・カシアスなど、首都圏の自治体への玄関口でもある。

「今日のような取り組みは、治安部隊の統合を市民に明確に示し、首都圏のすべての都市に影響を与えるだろう」(エドゥアルド・カヴァリエリ市長)

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)