故トミエ・オオタケさんにブラジル中が追悼
2015年 02月 14日ブラジル社会で最も愛された日本人画家・大竹富江さん(享年101、京都、帰化人)が、肺炎をこじらせて12日に死去したことに関し、大半のテレビ、新聞、ラジオのニュースで報道され、ジウマ大統領を始め各界の有名人がこぞってコメントを出している。
13日午前8時から行われた通夜には山崎千津薫監督らたくさんの友人やファンが詰めかけ、サンパウロ州立合唱団が葬送の歌声を響かせた。G1サイト12日付けによれば、主な要人は次の通り。
ジウマ・ロウセフ(フセフィ、ルセフ)大統領
「ブラジル文化は今日、国を代表する女流画家、偉大なる大竹富江を失った。幾何学模様と色彩、動き、平和の心の組み合わせる才能を持ち合わせ、Tomie Ohtakeという無二の芸術家になった」(ツイッター)。
ジェラルド・アウキミン聖州知事
「大竹富江は絶え間ない仕事の模範を示し、才能、寛大さによって永遠に思い起こされるだろう。生まれは日本人だが、その魂はブラジル人、心はパウリスタ(サンパウロ州人)であり、サンパウロの景色のあちこちに作品という彼女の証しを残した」
マルタ・スプリシー上院議員
「富江はマスター(師匠)だ。私たちをその作品や人生の喜びによって力づけ、感動させる強い女性だ。美や創造性を秘めた独特のその作品を通して伝説を残した。心温かい抱擁を家族の全員に。我々はみな服喪する」
ジュッカ・フェレイラ(フェヘイラ)文化大臣
「革新的で独特の言語性を持ち、ブラジル現代アートに欠かすことができない大竹富江という芸術家の死に際し、深い哀しみの意を表明する。富江は絵画、版画、彫刻などにおいて、色と形態の非日常的で強力な対話を実現した。彼女は造形美術に関する我々の見方を永遠に変化させた」
パウロ・ヘルケノッフ リオ美術館文化部長
「日本とブラジルの文化の重要な橋渡し役であった大竹富江の存在を喪失したことを、リオ美術館の名において心から残念に思う」
(写真・記事提供/ニッケイ新聞)
写真は富江さんの死を追悼する特集を掲載したフォーリャ、エスタードなど新聞各紙