東京で、ビッグバンドのブラジル音楽が楽しめるイベント開催
2016年 06月 6日ダンスホール(ガフィエイラ)文化の歴史があるブラジルでは、かつてはビッグバンドが一世を風靡していた。
大所帯のビッグバンドは音楽家に払う給料が大変ということで、ダンスホールの音楽はレコードにとってかわられ、ビッグバンドは次第に活躍の場を失っていった。
しかし、近年、古き良き時代に思いを馳せながらも現代の感覚でガフィエイラを演奏する新しい世代のビッグバンドがブラジルでも登場しているが、ここ日本のブラジル音楽界でも近年ビッグバンドが盛り上がっている。
この夏、ブラジル音楽をビッグバンドで楽しめるふたつのコンサートがあるので紹介しよう。
まずは6月23日(木)、ニューヨークで活躍するブラジル音楽に強く影響を受けたピアニストMikaをリーダーとしたビッグバンド、Mika Brasil Jazz Big Band(ミカ・ブラジル・ジャズ・ビッグバンド)が青山・月見ル君想フで公演を行う。
2014年に結成されたMika Brasil Jazz Big Bandは、Mikaが帰国するたびに公演を行うスタイルで活動。レパートリーは主にサンバ、ボサノヴァ、フレーヴォ、そしてMikaの自作曲。
ブラジル音楽のグルーヴを体得している数少ない日本人音楽家のひとりMikaの指揮の下、日本で活動するブラジル音楽界の名手たちが繰り出すビッグバンドのフレーヴォは圧巻。
Mika Brasil Jazz Big Band(ミカ・ブラジル・ジャズ・ビッグバンド)のメンバーは、Mika(P)、Gustavo Anacleto(A.Sax)、八巻綾一(A.Sax)、鈴木雅之(T.Sax)、浅川宏樹(T.Sax)、長野次郎(B.Sax)、高瀬龍一(Tp)、田中哲也(Tp)、池田雅明(Tb)、清水寿朗(Tb)、加瀬逹(B)、久米雅之(Ds,Per)、石川 智(Ds,Per)、西村誠(Per)、宮沢摩周(Per)。
6月23日(木)
Mika Brasil Jazz Big Band
青山・月見ル君想フ
開場:18:30、開演:19:30(2stage入れ替え無し)
チケット:予約4500円、当日5000円
http://www.moonromantic.com/?p=29751
一方、7月3日(日)には大田区民プラザで、ブラジルビッグバンドフェスティバル「ヴェントス・ド・ブラジル」が開催される。
こちらは、八木美楠子が指揮を務め、主にブラジリアン・ポピュラー・ミュージックを演奏するBanda Mandacarinho(バンダ・マンダカリーニョ)と、主にサンバやガフィエイラを演奏するビッグバンドOrquestra Sambador Oriente、とOrquestra Sambador Passarinho、そして、今回のイベントのために結成されたアマチュアビッグバンドの計4組が出演する。
さらにクライマックスでは4つのバンドが全員でステージで共演するとのこと。なかなか体験できない迫力を味わえそうだ。
「ブラジル音楽は、歌モノもステキなのですが、ビッグバンドで演奏するブラジル音楽の良さ、みたいなモノのが伝わってくれると最高です」(八木美楠子さん)
Banda Mandacarinho(バンダ・マンダカリーニョ)のメンバーは、八木美楠子(arr)、Luis Valle(Tp,FHr)、田中充(Tp,FHr)、高瀬龍一(Tp,FHr)、Mike Zachurnuk(Tp,FHr)、Fred Simmons(Tb)、上杉優(Tb)、堂本雅樹(Tb)、Steve Sacks(A.Sax,S.Sax,fl)、Gustavo Anacleto(A.Sax,S.Sax,fl)、Andy Wulf(T.Sax,S.Sax,fl)、長島一樹(B.Sax,fl)、平岡遊一郎(g)、宮野寛子(P, Key)、鈴木千恵(Vib)、加瀬達(B)、加納樹麻(Dr)、
Orquestra Sambador Oriente(オルケストラ・サンバドール・オリエンチ)のメンバーは塩川光二(A.Sax)、Gustavo Amacleto(A.Sax)、堤智恵子(T.Sax,fl)、鈴木雅之(T.Sax)、武田和大(B.Sax)、Luis Valle(Tp)、城谷雄策(Tp)、石井慎太郎(Tp)、筒井政明(Tp)、佐野聡(Tb)、 池田雅明,(Tb)、 山下定英(Tb)、 堂本雅樹(B.Tb)、小畑和彦(g)、大森輝作(b)、ジーン重村(Dr)、Francis Silva(per,Vo.)。
7月3日(日)
「ヴェントス・ド・ブラジル」
大田区民プラザ大ホール
開場:15:30 開演:16:00
前売券:3000円 全席自由席 (当日券:3500円)
※未就学児入場不可
チケット販売サイト
http://sambista.jp/
(文/加藤元庸)