サンパウロ市の地下鉄スマレー駅名物の肖像画にマスク
2020年 05月 8日
5月6日(水)、新型コロナウイルスの感染者が4万人に迫っているサンパウロ市では、地下鉄2号線スマレー駅の地上ホームのガラス壁面に描かれた肖像画のウォールアートに、マスクが描かれた。現地メディア「G1」が伝えている。
サンパウロ州では新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け、4日(月)から外出時のマスク着用が義務付けられている。
同駅のシンボルにもなっているこのウォールアートは、現代アート作家アレックス・フレミングさんが1988年に制作したオブジェ。
このオブジェに、今回マスクを描いたのも作者のアレックス・フレミングさん自身だ。
「私たち全員がマスクを着用する必要があることを、みなさんに意識してもらうためにマスクの絵を描きました。私たちはパンデミックの真っただ中にいます。できるだけ家にいるのが望ましいのですが、もし外出をする必要があるときは、必ずマスクをしてください」(アレックス・フレミングさん)
オリジナルのウォールアートは、正面を向いた、さまざまな性別、人種の人物の上半身の写真をベースにした作品で、サンパウロ市の民族の多様性を表している。
全部で22人分が飾られており、モノクロームの人物の画像には、ブラジルのさまざまな作家が残した詩の一辺が色とりどりのフォントで記されている。
今回描かれたマスクも、さまざまな色で描かれた。
「“カラー”は、私の作品にとって常に重要な意味を持ちます。いろとりどりのマスクも同様で、ブラジルの人々の多様性を表わしています」(アレックス・フレミングさん)
(文/麻生雅人)