ルーラ大統領、アルリンド・クルスの死を悼む
2025年 08月 9日
ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は、サンビスタのアルリンド・クルスが66歳で亡くなったことを受け、8日(金)に哀悼の意を表した。
ルーラ大統領は、アルリンドはブラジルで最も才能にあふれ、尊敬される作曲家・アーティストの一人だったと語った。
「彼をひとことで言い表わすなら、『完璧なサンビスタ』。アルリンドは、才能、詩情、そして寛大さという遺産を私たちに残してくれました。それは永遠に私たちの記憶に刻まれるでしょう。ご家族、ご友人、そして彼の芸術に心を動かされたすべての人々に、私の連帯の気持ちを送ります」と、大統領は声明で述べた。
2017年に重度の脳卒中を患って以来、健康状態が悪化していたアルリンド・クルスが、本日(8月8日)午後、この世を去った。SNSに掲載された声明の中で、家族はアルリンドの死去を報告し、ここ数年にわたって、そしてとりわけこの別れの瞬間に寄せられた愛情、励まし、そして温かな言葉の数々に深く感謝の意を表した。
700曲以上の作品を作曲したアルリンド・クルスは、心と魂で詞を書いた。彼の歌詞は、愛、信仰、そして闘いを歌い上げ、何千ものブラジル人の日常を詩的に映し出していた。
代表的なヒット曲には「オ・ショー・テン・キ・コンチヌアール(ショーは終わらない)」、「メウ・ルガール(僕の居場所)」、「バガッソ・ジ・ラランジャ(オレンジの搾りかす)」などがある。
アルリンドは、リオデジャネイロのカーニバルでも象徴的な存在であり、インペリオ・セハーノなどのサンバ団体の本拠地で親しまれた人物だった。2023年には、インペリオ・セハーノがアルリンドに敬意を表し、アルリンドはアレゴリア(山車)に迎えられてパレードに参加した。
長年のパートナーだった作曲家ソンブリーニャは、ラジオMECの番組「文化の倉庫」に出演し、アルリンドに捧げたサンバ・エンヘード(カーニバルのテーマ曲)について語っている。
大衆文化の熱烈な支援者であり、フラメンゴの熱狂的なサポーターでもあったアルリンド・クルスは、自らが信じる宗教カンドンブレーとオリシャ神(アフロ・ブラジルの神々)への信仰に忠実であり、宗教的偏見と闘い続けた。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)