エルメート・パスコアウが死去

2025年 09月 15日

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9月13日にこの世を去ったエルメート・パスコアウ(画像提供/Agencia brasil/(C)/Intagram/hermetopascoal)

ブラジルは、最も偉大な音楽の天才のひとりに別れを告げた。作曲家でありマルチ奏者でもあるエルメート・パスコアウ――ブラジル音楽、そして世界音楽における疑いようのない指標――が世代と国境を超える遺産を残し、89歳で逝去した。

この訃報を受けて、SNS上では悲しみの声が広がった。アーティスト、政治家、そして彼を敬愛する人々が、エルメートを唯一無二で分類不能、そして革命的な存在として称えた。

ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領もSNSで感動的な追悼の言葉を寄せた:

「ブラジルの音楽と文化は、エルメート・パスコアウに多大な恩恵を受けてきました。彼は今週土曜日、13日に89歳で私たちのもとを去った。アラピラカ出身のこのアラゴアス人の才能と尽きることのない創造力は、国際的な評価を受け、世界中の音楽家たちに影響を与えました」(ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領)

文化大臣マルガレッチ・メネーゼスも追悼の意を表し、音楽家とハグする写真を投稿した。そして彼を「ブラジル音楽を音の錬金術へと変えた寛大な巨匠」と称した。

エルメートを追悼したアーティストの中には、カエターノ・ヴェローゾもいた。彼は自身のInstagramに動画を投稿し、師への敬意を込めた楽曲や、彼との交流について語った。

「エルメートはブラジル音楽の偉大さそのものであり、ブラジル音楽史の最も高い頂点のひとつだ。そしてその偉大さを、明確かつ力強く世界に示した人物だ。私は彼と知り合い、少なくとも(私が作った)2曲に彼の名前を入れたし、公の場で議論したこともある。でも重要なのは彼の音楽的偉業だ」と、カエターノは敬意を込めて語った。

歌手ゼリア・ドゥンカンはエルメートを「絶対的な巨匠」と呼び、「音楽の女神が最も愛した子」と形容した。その言葉には、彼の直感的かつ創造的な天才性への深い敬意が込められていた。

ピアニストで作曲家のレイラ・ピニェイロは、エルメートへのオマージュとして制作された楽曲「シャー・ジ・パネーラ」を振り返った。これはアウヂール・ブランキとの共作である。彼女は以下のように語っている

「この曲は、エルメートの天才性への敬意を込めたものです。彼はいつも、音楽を自らの精神の延長として表現する方法を私たちに示してくれました」(レイラ・ピニェイロ)

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)