ブラジル国際観光促進庁、観光における人種平等に関するガイドを発表
2025年 09月 16日
9月9日(火)、ブラジル国際観光促進庁(Embratur エンブラツール)とラテンアメリカ・カリブ海開発銀行(CAF)の協力により、観光分野における人種平等に関する実践的なガイドが発表された。
この文書では「アフロツーリズム」を、黒人の文化や歴史、アイデンティティー、祖先の価値観を認識して伝えることを、観光の一分野として定義している。また、また、黒人の文化的担い手が主導するプログラムの企画も提案されている。
このガイドの発表はエンブラツールが主催するワークショップ「国際アフロツーリズムの指針」の開催地であるバイーア州サウヴァドール市で行われた。
このガイドは、(黒人文化が)疎外されている現状に対する直接的な対応として発案された。そうした現実を踏まえ、アフロツーリズムは社会変革の推進力として提示されており、国連の持続可能な開発目標(SDGs)――貧困の撲滅、ジェンダー平等の促進、格差の是正――と連携している。
「人種平等を推進することは、社会的正義の問題であるだけでなく、市場の知性と競争力の問題でもあります」とエンブラツールのマルセロ・フレイショ代表は語った。さらにマルセロ代表は、「真に包摂的で安全な環境を創出することで、我々の観光地の質を高め、ブラジルをアフロツーリズムの分野で世界的リーダーとして位置づけることができます。この分野は、我々の最大の財産である文化的多様性を称える、非常に大きな成長可能性を秘めています」と述べた。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)