ナイアガラの突然異変種「二アガラ・ホザーダ・ジュンジアイー・ブドウ」、地理的表示(IG)取得から3周年
2026年 04月 8日

4月4日(土)、ジュンジアイー産の二アガラ・ホザーダ種ブドウ(注:ナイアガラ種の赤系変異)が地理的表示(IG)登録から3周年を迎え、商品の付加価値が向上していると、サンパウロ州ジュンジアイー市政府が広報した。
同市によると、二アガラ・ホザーダ・ジュンジアイー・ブドウは、ブラジル国内の他地域とは明確に異なる独自の特徴を備えた品種。中でも際立つのが香りで、その芳香は比類なきもので、一箱置くだけで周囲一帯に香りが広がるという。また、果皮の淡いロゼ色は他都市のものとは異なる特有の色合いで、味わいも一段と甘いとされる。こうした香り、外観、風味といった特性こそが、同地域の生産のアイデンティティを示していると同市は伝えている。
地理的表示(IG)を取得して以来、二アガラ・ホザーダ・ジュンジアイー・ブドウは全国的な認知度が高まり、商品の付加価値向上と生産者の競争力強化に寄与しているという。同市は認証によって市場での存在感が増し、販売条件が改善され、消費者からの信頼も一段と強まったと評価する。
「Uva Niagara Rosada Jundiahy(二アガラ・ホザーダ・ジュンジアイー・ブドウ)」の名称とその産地が、地理的表示(IG)に基づき正式に登録されたのは2022年4月4日。認証の確定はジュンジアイ農業協会によって発表された。
地理的表示(IG)は、その地域で生産されるブドウが、気候や土壌、そして生産者の世代を超えて受け継がれてきた知識によって生み出される独自の特性を備えていることを保証する認証となる。IGは、ロウヴェイラ、ジュンジアイー、イトゥペーヴァ、ジャリーニ、イタチーバの各市を対象としている。
ロウヴェイラ市のエスタニスラウ・ステッキ市長(2022年時点)は当時、「これはまるで出生証明書のようなものです。正式に“新しいブドウ”が誕生したのです。1933年、二アガラ・ブランカ種(ナイアガラ種)が自然発生的な遺伝的突然変異を起こし、二アガラ・ホザーダ種が生まれました。それによってこの名が付けられ、以来、広く知られ親しまれてきた二アガラ・ホザーダが、今回正式に登録されたのです。私たちはこの知らせを11年間待ち続けてきました。この登録は勝利であり、ロウヴェイラの農業、そしてフルーツ・サーキット全体の大きな価値向上につながります。これは私たち自治体の行政にとってだけでなく、何より地域の生産者にとっての成果です。果樹栽培という地域の財産が、形として認められたのです」と述べ、認証を祝った。
ブラジル中小・零細企業支援機関(SEBRAE)のデータベースによると、同地域におけるブドウ栽培は、1887年9月に始まっており、当初は自家消費用で経済的な目的ではなかったという。
1933年、当時「ジュンジアイー(Jundiahy)」と呼ばれていた地域(注:現在のジュンジアイー(Jundiaí)市とは綴りが異なる)で、白色のナイアガラ種の房の中に、初めて3房のピンク色のニアガラ(ナイアガラ)が出現した。
この二アガラ・ブランカ種からの自然発生的な体細胞突然変異により、二アガラ・ホザーダ種が誕生した。
この出来事は、現在のジュンジアイー市とロウヴェイラ市の境界に位置する地区で起きたもので、イトゥペーヴァやロウヴェイラなどを含む1933年当時のジュンジアイー地域が、二アガラ・ホザーダ種の発祥地とされている。
ホザーダ種の誕生は、ジュンジアイー市とその周辺地域の歴史において最も重要な出来事の一つとされている。イタリア移民アントニオ・カルボナリ氏の農園で起きたことが記録されており、この出来事をきっかけに、ホザーダ種の苗木は地域の生産者へと配布され、地域の主要栽培品種として広く採用されるようになった。
1953年に開園し、2004年に再整備されたアントニオ・カルボナリ市立公園(通称「ブドウ公園(パルキ・ジ・ウーヴァ)」)は、二アガラ・ホザーダ種の著名かつ伝統的な産地としてのジュンジアイーの歴史を象徴する存在となっている。
ホザーダ種の発見を受け、1934年にはジュンジアイーで第1回ブドウ祭が開催され、以来、ブドウ祭は伝統行事となっている。
(文/麻生雅人)





