ブラジルの犯罪組織をテロ組織に指定した米国の分類は、犯罪に利する結果を生むと研究者が警告

2026年 07月 3日
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3月に施行された法律「犯罪組織対策の法的枠組み」で犯罪組織を対象としている厳罰は、テロ組織には対応しないと研究者は指摘する(写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)

アメリカ合衆国政府の国務省が5月に、ブラジルの犯罪組織「プリメイロ・コマンド・ダ・カピタウ(PCC)」および「コマンド・ヴェルメーリョ(CV)」を外国テロ組織として分類した。しかしこの分類は、麻薬取引、資金洗浄、恐喝、強盗致死、武器・弾薬の密輸といった犯罪を犯した者への処罰を軽減させる可能性があると、ブラジル法務・公安省(MJSP)のパウロ・エドゥアルド・モデスト立法問題国家事務局長は述べた。

「ブラジルの現行の法体系では、テロ組織に対する刑事対応は、超暴力的犯罪組織に対して新たに可決した法規よりもはるかに軽い建付けになっているのです」と述べ、今年3月にルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領が署名した法律第15.358/2026『犯罪組織対策の法的枠組み(Marco Legal do Combate ao Crime Organizado)』を指して言及した。

<法的地位の“アップグレード”>

モデスト局長によると、PCCとCVをテロ組織として名指しすることは、彼らの法的地位を“格上げ”させることになるという。

「それは刑事的な対応の面で、彼らが有利になる扱いを与えることになります。もちろん、私たちはそれを望んでいません」と、局長はアジェンシア・ブラジルの取材に対して強調した。

事務局長によると、ブラジルの法制度は、犯罪組織の経済活動を封じる(資金源を断つ)ことを可能にしている。これらの組織はもはや小規模な密売レベルではなく、卸売規模で活動し、不動産の賃貸、州や自治体の公共サービスの委託事業への関与、さらには、自らの商品の市場を独占することさえ行っているという。

モデスト局長は、これらの犯罪組織はテロ組織というよりも、むしろ“産業規模へと拡大した経済構造”になっていると評価する。

「ブラジルの犯罪組織は、街角のチンピラや小悪党とは比べものにならない規模に成長している点を理解しなければなりません。産業規模の経済構造として機能しており、テロ組織とは性質が異なる脅威です」

<強制力と独占>

組織犯罪を専門とする、フルミネンシ連邦大学(UFF)の社会学者カロリーナ・クリストフ・グリロ教授は、事務局長の見解に同意している。

「犯罪組織が武装力や暴力による強制を用いるのは、あくまで市場の独占を維持し、恐喝行為や経済資源の収奪を行うための戦略にすぎません」と同氏は述べた。

「新形態の非合法社会構造研究グループ(Geni)」の共同コーディネーターでもあるグリロ氏は、PCCとCVには「テロ組織に見られるような政治的目的や、特定の政治スペクトルとの同盟関係は一切存在しない。厳密な意味での犯罪組織です」と付け加えた。

同氏によれば、米国務省による「誤った分類」は、組織犯罪対策に「非常に深刻な悪影響」をもたらすという。

<警察か、それとも秘密機関か>

グリロ教授の見解では、今回の決定は「ブラジルと米国の間で既に存在する協力協定を損なう」ものであり、これまでブラジル連邦警察と米連邦捜査局(FBI)が担ってきた共同作業が、透明性を持たない秘密機関や情報機関へと移行してしまうと指摘する。こうした機関は、犯罪組織への対応に専門性を持つ警察とは性質が異なるという。

さらにグリロ教授は、プリメイロ・コマンド・ダ・カピタウ(PCC)とコマンド・ヴェルメーリョ(CV)の活動は「いかなる形でも米国に影響を及ぼしていない」と強調する。同氏によると、これらの組織はブラジルを経由地として利用し、とりわけコカインを欧州へ運ぶためのルートとして使っている。

「ブラジルの犯罪組織は米国に活動領域を持っていませんし、米国内の刑務所を支配しているわけでもなく、コカインを米国向けに輸出しているわけでもありません。むしろ、米国はこれらの組織に由来する資金洗浄の受け皿となり、また武器の供給源として機能しているのです」と研究者は指摘した。

カロリーナ・グリロ教授とパウロ・モデスト事務局長は、ブラジル法務・公安省(MJSP)本部でこの水曜日(1日)に開催された書籍『組織犯罪:診断と公共政策・立法政策』の刊行イベントに参加した。

同書は組織犯罪対策に向けた十数件の公共政策を提案しており、MJSPの「Pensando o Direito(法を考える)」シリーズの一冊として出版された。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)

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