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Entrevista パウリーニョ(ポリーニョ)・ガルシア

パウリーニョ・ガルシア

現在もシカゴでのパウロの演奏の立ち位置は、ジャズだという。

「自分がこれまで受けてきた影響や持ち味を全部ミックスしたスタイルです。もちろんブラジル音楽の影響は一番大きいのですが、だからといってブラジル音楽を演奏しているとも言い切れません。ボサノヴァの曲も演奏しますが、歌い方もリズムも、純粋なボサノヴァのスタイルではありません。では、それは何のスタイルかと聞かれれば、私のスタイルとしかいいようがありません」

パウリーニョ・ガルシア名義では「ジャズミネイロ」(1995)、「ソジーニョ」(1998)、「テンポフェリス」(2007)、「マイ・ヴェリー・ライフ」(2009)、「ポートレート・イン・ブラック&ホワイト」(2010)、「ビューティフル・ラヴ」(2014)などを発表している。

今回共に来日したポーランド出身の歌手グラジーナ・アウグスチクとのデュオでは、「フラジェル」(2000)、「ザ・ビートルズ・ノヴァ(邦題「ふたりのボサノヴァ」)」(2012)、「アンダンサ」(2012)などを発表している。

「グラジーナは15年前にシカゴにやってきました。バークリー音楽院を卒業しています。私の演奏を見て、私のスタイルが気に入ったそうで、一緒にデュオを組まないかと言われたんです。演奏をしてみたら観客の反応もよかったので、以来、コンビで活動しています」

そもそも、自身のヴィオラォンには、故郷ミナスジェライス州の音楽の影響が色濃いという。

「私が思うに、内陸にあるミナスジェライス州にはセルタネージャの影響が色濃くあります。ムジカ・カイピーラではなくセルタネージャです。ルーツは同じ音楽ですが、これらは異なるものです。セルタネージャの方がリズムを厳格に刻んでいないところがあります。ミナスでよりポピュラーなのはセルタネージャだと思います。同時にミナスは、アルゼンチンやチリなど、スペイン語圏の国の影響が多くあります」

セレスタ~セレナータもまた、パウロの音楽の重要なルーツのひとつだという。

「セレナータもよく演奏されますから影響を受けていますし、そもそもセレナータは“ラテンの血”ですよ(笑)。窓際で恋人に歌った経験はありませんけれど、今も私が作る曲にはセレナータの要素があると思いますよ。私が英語で書いた曲『ドゥー・ユー・リメンバー・ミー』(「マイ・ヴェリー・ライフ」収録)がまさにそうです。自分の恋人と20年ぶりに出会った男の物語です。ミナスジェライスは、常に私の心の中にあります」

(文/麻生雅人、写真提供/COTTON CLUB、撮影/米田泰久)

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