ワールドカップ終了後、リオ市に留まる外国人は6万9300人増加
2014年 10月 18日ドイツ人のリッテル・ミランさん(24、男性)にとっては、あるブラジル人女性と出会ったことが、全ての始まりだったという。
ワールドカップが開幕した土曜日のリオの夜、ドンちゃん騒ぎのアルコス・ダ・ラパ(水道橋)の下のカイピリーニャブースで、彼らは出会った。
「ミランはおとぎ話のプリンスのようだったわ」と、現在リッテルさんのガールフレンドでリオ在住のカミラ・バホスさん(27)はうっとりと語る。
「彼女は僕の人生を変えたよ」とミランさんもメロメロのようす。
ミュンヘン生まれのミランさんは、熱心なバイエルンサポーターだ。6年間交際する恋人とともに、ブラジルに到着する前の数ヶ月間、世界を放浪するも、愛は低迷していたという。ミランさんにとってこの旅行は、眠っている感情を目覚めさせるための試みだったと彼は語る。
しかしリオに到着したとき、恋人はミランさんとの交際に終止符を打ち、ミュンヘンに戻ってしまった。
不動産業者として働き、旅行のために休暇を取っていたミランさんは、このまま一人でリオに滞在し続けることにしたという。
「リオでシングルライフを送るなんて、考えただけで悲しかったけれど、1週間後にカミラと出会ったんだ。本当にクレイジーな出来事だったよ」と彼は言う。
2週間のつもりだった彼の旅行は、既に4ヶ月に延びている。現在は、ラルゴ・ド・マシャードにあるカミラさんのアパートに一緒に住んでいるという。彼女の家族も、彼のことを息子のように可愛がっているのだとか。
彼は日々、フラメンゴ広場でバスケットボールをしたり、ビーチにあるトレーニングマシーンで鍛えたり、大好きなビナグレッチソースを堪能したり、なんとも羨ましい生活を送っている。
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(文/柳田あや、写真/Alexandre Macieira/Riotur)
写真はリオデジャネイロ、イパネマ海岸。散歩する人、ランニングする人などが行きかう