ブラジル政府、インドネシアでのブラジル人死刑執行に抗議。駐インドネシアの大使を召還

2015年 01月 19日

ブラジル、インドネシアの死刑に反発

ブラジル人マルコ・アルシェル氏の遺体はインドネシアで火葬されたと、1月18日(日)、ジャカルタのブラジル大使館が公表した。

遺灰は彼の叔母に当たるマリア・ジ・ルーデス・アルチェル・ピントさんによってブラジルに運ばれる模様。アルシェル氏は麻薬密売容疑で有罪判決が言い渡されており、17日、銃殺刑に処せられた。アルシェル氏以外にも麻薬密売で有罪判決を受けていたブラジル人以外の5人が処刑された。

今回のアルシェル氏に対する極刑の執行は、ブラジルとインドネシアの間に外交上の緊張をもたらしている。

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領に対しアルシェル氏の助命嘆願を行っていたジウマ・フセフィ(ルセフ、ルセーフ)大統領は17日、「悲嘆に暮れ」、「憤慨した」と語り、外交上の対策としての遺憾と抗議の表明として、ジャカルタに駐在していたブラジル大使を国に召還した。

マウロ・ヴィエイラ外務相は、死刑執行はブラジルとインドネシアの関係に「暗雲」をもたらしたと語った。

(記事提供/Agência Brasil、写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)
写真は1月17日、ブラジリアでインドネシア政府によるブラジル人の死刑について会見するマウロ・ヴィエイラ外務相。ブラジルでは通常犯罪における死刑は廃止されている