今日から開幕、「ブラジルカーニバル2015」。アカラジェ、タピオカ、ムケッカ、パステウ…と聞いたとたんにグーとお腹が鳴っちゃう人は迷わず駆けつけるべし

2015年 03月 27日

ムケッカバイアーナ

3月27日(金)から、いよいよはじまる「ブラジルカーニバル2015」。会場で食べられるブラジル料理の中からいくつか紹介しよう。

まずは、ブラジルの郷土料理である「ムケッカ」(写真上)から。

基本的にムケッカは、エビや白身魚などの魚介類をトマトや玉ねぎなどと一緒に煮込んだ料理。エスピリットサント州やミナスジェライス州では、ココナッツミルクは使わずウルクン(アマゾン原産の植物からとった赤い色の色素)で色をつけたムケッカ・カピシャーバが有名。対して、デンデ油やココナッツミルクを入れるのがムケッカ・バイアーナだ。

どちらのムケッカが登場するのかは、会場に行ってみてのお楽しみ!

そして、同じくバイーアの郷土料理として知られる「アカラジェ」も「ブラジルカーニバル2015」で食べられる。ブラジルの中でも、バイーア州サルヴァドールでは路上での販売からショッピングセンターまで、街のいろいろなところで食べられるそうだが、白い民族衣装を着て、バイアーナ(バイーアの女性)たちが路上で売るのが、この地方の伝統的なスタイル。「アカラジェ売りのバイアーナ」は、国立歴史文化遺産院(IPHAN)の無形文化遺産に登録されている。

日本人で食べたことのある人のほとんどが、一度食べたら忘れられない味と評するというアカラジェを提供するのは、不定期で都内を中心に各地に出没、アカラジェを販売するアカラジェ職人のお店「東京アカラジェ&タピオカ」だ。

黒目豆をすりつぶして作ったバンズをバイーアで伝統的に使われるデンデ油(ヤシの木の実からとれる油)で揚げて、ココナッツミルクや干しえびなどを使った煮込み料理をはさんで食べるのが、「東京アカラジェ&タピオカ」流。

具として用意されるのは、干しえび、ココナツミルク、カシューナッツ等を煮込んだヴァタパーと、オクラ、干しえび、カシューナッツなどを混ぜて作るカルルーという、これまたどちらもバイーアの郷土料理。このヴァタパーとカルルーだけでもレストラン・メニューとして胸を張って出せるクオリティなのに、アカラジェに挟んで食べる具のためだけに作ってしまうのだ。

だから「東京アカラジェ&タピオカ」では、アカラジェは仕込みに丸一日以上もかける。なんて贅沢! このバイーアの郷土料理に対する深い愛がなければ絶対に作れないアカラジェ、それが、「東京アカラジェ&タピオカ」のアカラジェなのだ(ていうか、そもそも東京でアカラジェなんて、まず滅多に食べられない)。

付け合わせは、トマト、玉ねぎ、ピーマン、お酢などによるビナグレッチソースや海老。さらに、バイーアではおなじみのコエントロ(パクチー)や唐辛子もお好みで加えられる。

さて、このアカラジェを提供する「東京アカラジェ&タピオカ」の、もうひとつの看板メニューが、店名にもある「タピオカ」だ。

日本でタピオカというと、東南アジア発信のタピオカパールが入ったタピオカドリンクを思い出す人が多いかもしれない。あのタピオカと原料は同じマンジョッカ芋(キャッサバ芋)だが、ブラジルではタピオカ粉をクレープ風に広げてフライパンで焼いて、バナナなどの果物やチーズ、あるいはバター、もしくはスクランブルエッグなどを入れて食べる軽食スタイルがお馴染み。もちもちとした食感がポイントだ。

2014年のワールドカップブラジル大会の開催期間中、サッカーパビリオンでブラジル大使館がふるまったのも記憶に新しい。

「東京アカラジェ&タピオカ」のタピオカは、ふだんは数十種類の具のバリエーションがあるそうだが、「ブラジルカーニバル2015」では、その中から人気の高い4種類が登場する。

惣菜系では、鶏肉とミックスチーズとミニトマトを掛け合わせたピザっぽいもの、塩漬け肉にタマネギを混ぜてココナッツで締めたもの。スイーツ系では、ココナッツとコンデンスミルクをベースにしたもの、ハチミツとバナナをベースにしたもの、が用意される。

「イベント中3日間、アカラジェを揚げまくって、タピオカを焼きまくります!」(「東京アカラジェ&タピオカ」高橋さん)

普段はなかなか食べる機会が少ないブラジルの郷土料理が楽しめるのも、「ブラジルカーニバル2015」の魅力のひとつ。選り取り見取りで何食も食べられるよう、ぜひお腹をすかせて会場へ!

ブラジルカーニバル2015

「ブラジルカーニバル2015」
開催日時:2015年3月27日(金)~3月29日(日)11:00~21:00
会場:お台場・シンボルプロムナード公園 セントラル広場(東京都江東区青海)
新交通ゆりかもめ「台場」駅・「船の科学館」駅より 徒歩約5分
りんかい線「東京テレポート」駅より 徒歩約5分
料金:入場無料 飲食代他一部体験コンテンツは有料
主催:ブラジルイベント実行委員会

(文/加藤元庸、写真提供/ブラジルイベント実行委員会)