麻布十番に炭火焼きシュハスコ・レストラン「ゴストーゾ」見参

2015年 05月 13日

ゴストーゾ

例えば、これもブラジルの代表的な食べ物のひとつであるポンデケージョ(パォン・ジ・ケージョ)。

パォン・ジ・ケージョはチーズ(ケージョ)と、マンジョッカ芋からとれるタピオカ粉などで作ったパン(パォン)。小麦粉を使わないため、グルテンフリー食品としても広く注目を集めている。

プレートに乗ってテーブルに運ばれてくる「ゴストーゾ」のパォン・ジ・ケージョはサイズは大きめ、皮はカリッと焼けていて中がもちもち。バターの香りも香ばしい、本場ミナスジェライス州で食べられるパォン・ジ・ケージョを想わせるクオリティ。

個人的には東京で一番美味しいパォン・ジ・ケージョだ。唯一、残念な点があるとすれば、シュハスコの肉が食べられなくなるので、ふたつ、みっつと手が出てしまいそうなところを耐えなければならないという点だ。

「関東圏だけでなく浜松、愛知、岐阜と、日本のブラジル人コミュニティにある食品会社各社から一番いいと思う食材を仕入れています。ポンデケージョは静岡にある会社にレシピをお知らせして作ってもらっています」

ゴストーゾ

同様にテーブルに運ばれてくる焼きチーズは、群馬の「ビルミルク」が製造しているミナスフレッシュチーズ。

リングイッサは愛知県の企業から取り寄せている。東京のシュハスカリーアではリングイッサの代わりにソーセージが出る店も少なくないが、由佐さんはリングイッサ(スパイスやにんにくなどで味付けして、燻製していない生腸詰肉を焼いたもの)にこだわる。

ゴストーゾ

カイピリーニャに使うカシャッサも、イピオカやヴェーリョ・バヘイロなどから選ぶことができる。また運が良ければタトゥージーニョなど珍しいカシャッサが飲めることも。

ゴストーゾのプレートは肉からサイドメニューに至るまで、すべて由佐さんが選び向いた素材と料理法で作られた、文字通り”ゴストーゾ”な逸品ばかりだ(次ページへつづく)。

ゴストーゾ

(写真・文/麻生雅人)