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リオ五輪エンブレムの類似デザイン騒動

リオ五輪エンブレム

「エザミ」によると、リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックのカルロス・ヌズマン組織委員会会長は、選ばれたエンブレムのデザインの中に、情熱と変容を見たと語ったという。

「すべてのブラジル人とリオっ子は、スポーツと今大会に対して熱い情熱を持っています。そしてこの大会は、リオ、そしてブラジルに、大きな変化をもたらすでしょう」(カルロス・ヌズマン組織委員会会長)

これらのメッセージが、3Dのエンブレムのデザインに投影されている。エンブレムが発表された日にはIOCも、オリンピック史上3Dで表現されたエンブレムは初であり、クリエイティヴなイメージであると評したという。

「個のデザインにはリオ、そしてブラジルがよくあらわされており、多様な文化がひとつになって作り上げるオリンピック・パラリンピックの精神も反映されている」(IOC)

しかし「ザ・デンバー・ポスト」は今年(2015年)7月に、偶然にしてはに過ぎているという意見を掲載して反論している。同紙によると、奨学金による子どもたちの教育支援や自然環境保護のために活動しているテルユライド財団は、慈善団体のため、財団の資金でIOCと裁判を起こす考えはないと語っているという。しかし、IOCに苦情を申し立てており、帰ってきた返答には納得していないという。

同財団のロゴが生まれたのは15年前、2000年のこと。実は財団が、ロゴのデザインの類似を指摘する騒動はリオ五輪が初めてではなかったという。2004年に開催されたバイーア州サルバドール市のカルナヴァウのイベントのロゴマークに対し、同財団は類似している旨を訴えたが返答はなかったという。

リオ五輪エンブレム

バイーア

またこれらの意匠は、1909年にアンリ・マチスが残した有名な絵画「ザ・ダンス」と似ているとも指摘されている。

しかし、リオ五輪のエンブレムもテルユライド財団のロゴマークも人々が手をつないで踊る意匠が施されているとはいえ、リオ五輪のエンブレムでは人の数は3人、テルユライド財団は4人と数も異なる。そしてリオ五輪のエンブレムは、手をつないだ人の形はアルファベットの「RIO」に見立てられている。

「グローボ・エスポルチ」のインタビューに対し、ターチウ社のクリエイター、フレッジ・ジェリ氏は、確かにふたつのデザインに共通点は見いだせるが、ターチウはテルユライド財団のロゴマークを登用してはいないと答えている。

「確かに、似ていないとはいえません。しかし我々は盗用はしてはいません。そもそも人々が手を取りあって抱き合っている意匠というのは古代から存在するユニバーサル・シンボルなので、過去にあった何らかの図版に似るということは起こり得るでしょう。先住民族が残した絵の中にすらあります。このイメージを私たちは、どんな人でも受け入れてハグするリオっ子のイメージに重ね合わせて選びました。そして、それはまさにオリンピック・パラリンピックのスピリットでもあります」(フレッジ・ジェリ氏)

3Dの立体イメージとして発表されたデザインであることも強調している。

「この図版はリオの景色とも関連があり、リオデジャネイロという街がこの大会で世界中の人々を受け入れるというコンセプトで作られています」(フレッジ・ジェリ氏)

(文/麻生雅人、写真上/Tânia Rêgo/ABr、写真中/Arte/GLOBOESPORTE.COM)
写真は2012年8月13日、オリンピック・パラリンピックの五輪旗がアントニオ・カルロス・ジョビン空港に到着、報告をするリオのエドゥアエウド・パエス市長。会見場にも五輪エンブレムが施された

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