リオのカーニバル、各エスコーラのエンサイオ・テクニコ(公開リハーサル)始まる

2016年 01月 12日

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リオの一大イベントといえば、世界中でも有名な「リオのカーニバル(カルナヴァウ)」。

2016年は、2月5日と6日にグルーポAと呼ばれる2部チーム、2月7日と8日にグルーポ・エスペシアウと呼ばれる上位チームのヂスフィーリ(パレード)が行われ、2月13日に、優勝チームによるヂスフィーリを予定している。

すでに現地では各エスコーラ・ヂ・サンバ(サンバの団体、以下エスコーラ)の出場チームによる練習に熱が入っている。

この時期、リオにいると見られるのが「エンサイオ・テクニコ」と呼ばれる公開リハーサルだ。このエンサイオ・テクニコは、前年の12月より、カルナヴァウの本番が行われる会場「サンボードロモ」で行われる。

ただし、本番会場でリハーサルを行うことができるのは、各エスコーラとも、この一度きり。だからリハーサルとはいえ出場者たちの思い入れは強く、この日のためだけのTシャツや衣装を準備するほど。

筆者が訪れた12月20日(日)のエンサイオ・テクニコでは、グルーポAに所属するウニアォン・ド・パルキ・クリシカ、2015年にグルーポ・エスペシアウに復帰した注目チームのエスターシオ・ヂ・サー、そして、グルーポ・エスペシアウの名門団体エスタサォン・プリメイラ・ヂ・マンゲイラが練習を行った。

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エンサイオ・テクニコでは、会場となるサンボードロモのスタート地点からゴール地点まで、ヂスフィーリを行う。本番なのでは? と思うくらい、迫力満点である。観客も、客席が壊れるのではないかというくらい、皆鳴り響くサンバに合わせて歌い、踊り続ける。

この日は、毎年選出されるヘイ・モモ(モモ王。カルナヴァウの象徴)とハイーニャ(カルナヴァウの女王)の姿もあり、会場を盛り上げていた。

また、年末から年始にかけて、クアドラと呼ばれる練習場の付近の公道を閉鎖して行われる練習「エンサイオ・ヂ・フーア」も、各エスコーラごとに定期的に行っているところが多い。

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平日の夜なのに公道で大音量でサンバ…。お国柄が出ていて、彼らのサンバへの情熱に圧倒される。

エンサイオ・テクニコとエンサイオ・ヂ・フーア、どちらの練習も無料で見ることができる。本番さながらに熱のこもった両エンサイオもまた、リオならではのサンバの迫力を味わえる。また、本番とは違って公道で行われるエンサイオ・ヂ・フーアは、現地の人々と一体になって歌い踊ることができるのが魅力。この時期でなければ体験できないイベントだ。

今後のエンサイオ・テクニコの日程は下記。

1月16日(土) 20時~カプリショーゾス、21時半~インペーリオ・ダ・チジュッカ
1月17日(日) 19時~パライーゾ・ド・トゥユチ、20時~ウニードス・ダ・チジュッカ、21時半~ポルテーラ
1月23日(土) 19時~クバンコ、20時~インペーリオ・セハーノ、21時半~ウニードス・ヂ・パードリ・ミゲウ
1月24日(日) 19時~ヴィラドウロ、20時~グランヂ・ヒオ、21時半~サウゲイロ
1月30日(土) 20時~サォン・クレメンチ、21時半~インペラトリス
1月31日(日) 21時半~ベイジャ・フロール

(写真・文/柳田あや)
写真上・中は、グルーポ・エスペシアウ「マンゲイラ」のエンサイオ・テクニコ。下は、グルーポA「トゥユチ」のエンサイオ・ヂ・フーアの様子