「2020年度版・サンパウロ路線図」が不動産市場に影響!?

2016年 06月 19日

サンパウロ サン・ベルナルド・ド・カンプ

2.サン・ベルナルド・ド・カンポが鉄道網に組み込まれる

サンパウロ州で最も重要な街の一つ、サン・ベルナルド・ド・カンポ市(以下「サン・ベルナルド」)が鉄道・地下鉄網に組み込まれる予定だった。

当初、モノレール形式の18号線(茶)が2号線(緑)のタマンドゥアテイ駅とサン・ベルナルド市役所をつなぐ予定だった。つながればパウリスタ大通りやクリニカス地区の病院、ヴィラ・マダレーナ地区から同市に向かう人々や10号線(ターコイズ)沿いの住民は同市への移動が格段に楽になるはずだ。

現在、サン・ベルナルド市民はサンパウロ市内に出る際、通勤ラッシュ時には満員のトロリーバスに乗らなければならない。

トロリーバスの運行と並行して、都市交通網整備計画の第2フェーズにおいて、モノレールはフェハゾーポリス地域で運行を開始し、アウヴァレンガス地区まで伸びる。この地区はサン・ベルナルド高速道路を使う人たちにはなじみがあるが、主要道路のアウヴァレンガス道路の整備が行き届いていないため、市内からはアクセスしにくい。

(次ページへつづく)。

(文/余田庸子、写真/Adonis Guerra/SMABC)
自動車工場や鉄鋼労働組合のあるサン・ベルナルド・ド・カンポ市。労組によるデモが行われることも多い