リオ五輪男子サッカー準々決勝、ブラジルが激しく荒れた試合制す
2016年 08月 15日特にネイマールに対するファールの応酬はすさまじかった。コロンビアベンチでは、ネイマールを狙えと指示されているのかと疑うほどに、ネイマールは徹底的に倒されていた。まるで、南米のクラブ選手権であるリベルタドーレス杯を見ているようだった。
1点のリードでは、PKの危険性もありえるし、まったく安心できない。しかし、なかなか追加点は奪えなかった。
ブラジルの選手交代の最初のカードは、後半22分のガビゴウだった。
しかしこの荒れまくっていた試合で、一番冷静に見えたガビゴウをなぜ代えるのかと疑問に思った。ネイマール、そしてガブリエウ・ジェズスは特にファールを受けており、この2人は特に冷静さを失っているようだったが、ガビゴウは常に冷静に見えたからだ。
また、中2日の過密日程で、選手たちには相当に疲れがみえた。
ルアンに至ってはボールを追いかけられないシーンなどが見受けられ、同じポジションのフェリペ・アンデルソンに代えてもいいんじゃないかと思ったりしたが、その後そのルアンが決定的な仕事をやってのけてくれた。ネイマールからの横パスを受けたルアンがミドルシュートを決めてくれたのだ。
このゴールは、本当に大きかった。
インサイドでコントロールしきれいな弾道を描く、まさに技ありのゴールだった。
前試合のデンマーク戦でもそうだったが、この日もゴールを決め、ルアンの評価は相当に高まっていることだろう。筆者もかなりいい選手だと思う。現在、ブラジル国内の名門クラブ、グレミオに在籍しているが、ヨーロッパのクラブも注目しているようで、今後の動向が気になるところだ(次ページへつづく)。
(文/コウトク、写真上/Lucas Figueiredo/MoWa Press/via CBF、写真下/Rovena Rosa/Agência Brasil)