ブラジルで話題、キング・コウヘイの9つの顔とは
2016年 08月 15日リオデジャネイロ・オリンピックで快進撃を続ける日本人選手の中でも、ブラジルでもっとも注目を浴びているのが体操の内村航平選手だ。
大会開催前から、「ポケモンGO」をめぐり国際ローミングで高額請求をされて話題になっていたが、もちろんアスリートとしても大きな注目を集めている。そんなキング・コウヘイについて、現地メディア「グローボ・エスポルチ」が話題にしている。
同紙は、「過去最高の体操選手は誰か?」と問われれば、専門家もファンも満場一致でKohei Uchimuraと答えるだろうと記している。内村航平はリオにおける2つの金を含む、7つのメダルをオリンピック3大会で獲得、世界選手権では19のメダルを獲得している。
同氏が紹介するキング・コウヘイの話題は9つ。そのうちのひとつは、例の「ポケモンGO」騒動だ。ブラジルで話題となったキング・コウヘイの素顔、残る8つの話題とは…。
1番目は、世界選手権で6回の優勝を記録した唯一の体操選手であること。さらに、2012年のロンドンオリンピックでは、2008年での銀メダルを超え、個人総合で金メダルを獲得したことも記されている。
2番目は、体操選手だった両親、カズヒサ(和久)さんとシュウコ(周子)さんのもと、内村航平は3歳で体操を始め、その場所は家のガレージであったという話題。父・和久さんが長崎で体操クラブを立ち上げた時、自宅はスポーツジムになったとも。
3番目は、内村航平に大きなインスピレーションを与えたのがまんが「ガンバ! Fly high」であること。オリンピックチャンピオンになる夢を目指す藤巻駿を主人公にした同まんがを読んでキング・コウヘイは育ったが、コウヘイ自身は藤巻駿を超えることは未だ出来ていないと思っている、とも記している。
4番目は、内村航平はピンクパンサーのぬいぐるみの細部をよく観察し、アクロバティックな動きの参考にしていたという話題。そのピンクパンサーはいつしかお守りとなり、いつも大会で使うバッグに入れているエピソードも紹介されている。。
5番目は、なんと偏食ぶりについて。内村航平の試合前の儀式の一つとして、「ブラックサンダーというチョコレートバーを食べること」が紹介されている。また同記事は、内村航平は野菜嫌いな彼の皿には緑色が一点もないとも指摘。同紙曰く「この選手の食事内容はあまり褒められたものではない」…。
6番目は、内村航平が自身の強さはメンタルの強さであると語っていることを紹介。頭の中で動きの流れを映像化して思い描き、演技に入る前には、ある種のダンスのような動きを必ず取り入れた、とも。
7番目は、内村航平の完璧さがライバルたちに「ロボット」と称されていると紹介。内村自身はマシンと呼ばれることは嫌ではなく、なぜならロボットは常に必要なものだし、その動作においては常に人間より正確であるからだと考えていることも記している。
8番目は、家族を守る姿勢について。内村航平は3歳の娘を持つが、マスコミには登場していない。日本でスターとして扱われている彼は、娘の名前さえ公表しないと紹介。また、妻も元体操選手だが、彼女も裏舞台に徹していると記している。
(文/コウトク、写真/Roberto Castro/Brasil2016)
写真は8月10日、リオデジャネイロ。体操競技、男子個人総合決勝の内村航平