日本ハムグループ、ブラジル市場へ再挑戦

2016年 08月 30日

パォンジアスーカル ミヌート ブラジル コンビニ

ブラジルの国際市場における存在感の増大は、社内にブラジル市場における自社商品販売の可能性を感じさせ、情報の一極化は、現地からの客観的かつ多様性のある情報の必要性を認識させる事となった。

同時に日本ハムグループとして、売上の9割が日本市場という現状から、国際企業への進化を目指す機運が高まっていた。

こうした状況の変化を受け、閉鎖から7年が経過したブラジルにおいて、2014年4 月、英語社名が「Nippon MeatPackers」から「NH Foods」へと変更された事を受け、「NH Foods do Brasil」として、日本ハムのブラジル現地法人として事業の再スタートを切ることとなった。

ブラジルでは近年、大きな中間消費者層が誕生している。

従来ブラジル人の食生活にありがちだった大きな肉塊を購入し、数日間は肉ばかりを食べるというものから毎日スーパーに通って、日々食べたいものを日替わりで少しずつ購入するライフスタイルに変化しつつある。

それを証明するように、サンパウロ市内地ではミニスーパーと呼ばれる小型のスー
パーマーケットや、HIROTA express のような、まさに日本のコンビニ店舗を意識した小型店舗も誕生している。

こうした新しい市場に対して、日本ハムとして、今まで培った食品加工技術をブラジルの食文化に適合させた上で、マーケットに新しい選択肢を生み出したいと考えている(次ページへつづく)。

(文/西裏昌弘、記事提供/ブラジル特報(日本ブラジル中央協会)、写真/麻生雅人)