2017年、リオのカーニバルを振り返って。工藤めぐみさん、今年もサウゲイロのパレードに参加

2017年 04月 22日

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サウゲイロは昨年(2016年)、優勝したマンゲイラと最後まで競り合った末、9項目めのアレゴリア(山車)の採点が29.7ポイントと伸びず4位という結果に甘んじた。

その悔しさからか、2017年のカーニバルに向け、早い段階から日頃の練習にも熱が入り、観客をクアドラ(練習場)に招き入れて行われる週末のショーにも、並々ならぬ気合と一体感が感じられていた。

工藤めぐみさんが毎年挑戦しているパシスタというポジションは、毎年、チームの中のほんの数人だけがオーディションで選ばれるという厳しい世界だ。そのため、工藤さんは毎年、カーニバルの前年の12月にはリオへ渡り、オーディションに向けての練習に明け暮れる。

しかしこの年の12月、工藤さんの姿はリオにはなかった。

2016年、リオデジャネイロオリンピック開会式へのダンサーとしての出演が決まっていた工藤めぐみさんは、例年より早くブラジルに渡り、開会式の練習と平行して、サウゲイロの練習にも早期から参加していた。

2016年のビザの滞在日数の関係で、年内にブラジルに再入国することができなかったのだ。

年が明けて、本番直前である1月にならなければ戻れなかった工藤さんにとっても、2017年のカーニバルは例年よりも厳しい挑戦となったようだ。

「それでも、やれることはすべてやりたい」

短期間とはいえ練習には欠かさず参加して、ハードな練習のせいで痩せ細らないよう多めに食事を取り、週末のショーの直前には普段以上に体調管理に気をつけ、時間を見つけては小麦肌を維持するため、ビーチで太陽を浴びる…。

そんな日々を送っていた工藤さんは2月上旬、毎年カーニバル直前に本番と同じ編成で行われる、一度きりの公開リハーサルに出場した。

(文・写真/柳田あや)