2017年、リオのカーニバルを振り返って。工藤めぐみさん、今年もサウゲイロのパレードに参加

2017年 04月 22日

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カーニバルの行進会場のゴール地点には、パレードを中継するための現地TV局グローボ放送網のスタジオが常設されている。

行進を終えると、各団体の花形ダンサーたちはスタジオに呼ばれてインタビューを受ける。

なんと今年(2017年)は、工藤さんがサウゲイロのそうそうたるメンバーと一緒にスタジオに呼ばれたのだ。日本人パシスタがこの場でインタビューを受けたのは史上初のできごとだ。

「憧れの場所にまさか日本人の私が呼ばれるなんて。2004年からリオと日本を往復してきましたが、今までで最大級の、幸せで素敵なご褒美でした」と工藤さんは振り返る。

さらに今年は、グローボ局が主催する、サンバ界の人にとって名誉となる賞「エスタンダルチ・ヂ・オウロ・カルナヴァウ(カーニヴァル・金の栄光賞、といったニュアンス)」で、最優秀パシスタ・アーラ賞にサウゲイロのパシスタが選ばれた。

個人に贈られる、最優秀パシスタ賞、最優秀メストリ・サラ賞も、今年はサウゲイロのメンバーが受賞した。

「コムニダーヂの仲間たちが喜ぶ顔が見られるのが本当に嬉しいです。時間が足りなくて不安が大きい今年の挑戦でしたが、やらないで後悔するぐらいなら、やって後悔したい。これを実行に移してきて本当に良かったです」

今年の想いを噛み締めるように語った工藤さんは、カーニバルを終えて帰国するや早々、リオでの経験を生かし、自身の所属する神戸のエスコーラ・ヂ・サンバ「フェジョン・プレット」を中心にサンバの指導を続けている。

ブラジルとは地球の反対側にある日本では、これから暑い夏がやって来る。工藤さんが本場仕込のサンバを披露する季節が、今年もまた近づいてきた。

(文・写真/柳田あや)