社会起業家のコンペ「シーバス・ベンチャー」ブラジルから、車いす利用者の生活の自由度を高めるプランが出場

2017年 05月 10日

自由な車いす

スコッチウイスキー「シーバスリーガル」を展開するシーバスブラザーズが毎年主催している、社会起業家たちのグローバル・コンペティション「CHIVAS VENTURE(シーバス・ベンチャー)」が、2017年で第3回を迎える。

日本やブラジルを含む世界各国からのファイナリスト30名が、総額100万ドルの助成金をかけてコンペを競いあうが、助成金の一部である25万ドルの分配を決める「オンライン一般投票」が、5月8日(月)にスタートした。

今年のコンペには、ブラジル国内ではその計画がすでに話題になっている、ジュリオ・オリヴェット・アウヴィスさんが創業したベンチャー企業「リヴリ」の「自由に行動できる車いす」が出場している。

ブラジル 自由な車いす

「シーバス・ベンチャー」は、社会にポジティブな変革をもたらそうと努める社会起業家たちを応援し、彼らの世界を変えたいという思いを鼓舞することを使命に掲げ、シーバスブラザーズによって2015年に設立されたグローバル・コンペティション。

第3回となる2017年度は、6大陸に渡り約6000のスタートアップ企業から出願された。そのうち30カ国・地域の代表者がファイナリストとして世界大会に出場する。

同大会は、ローカル大会で世界大会への出場者が選出され、その後、世界大会出場者は、コンペの第一ステージであるアクセラレーターウィークを体験後、第二ステージのオンライン一般投票を経て、第三ステージのファイナルピッチを迎える。

オックスフォード シーバス

本年度は、日本、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、中国、チェコ、ドミニカ、ドイツ、ギリシャ、 ガルフ、香港、ハンガリー、イスラエル、ケニア、マレーシア、メキシコ、ナイジェリア、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、タイ、イギリス、アメリカ合衆国の30カ国・地域から、代表者30名が選ばれた。

世界大会の第一ステージであるアクセラレーターウィークは3月13日(月)~17日(金)に開催された。

本年度は、イギリスのオックスフォード大学にあるSaïd Business Schoolの社会起業研究機関Skoll Centre for Social Entrepreneurshipで5日間にわたる集中プログラムが実施され、ファイナリストたちが参加した。

そして、5月8日(月)から、総額100万ドルの助成金のうち25万ドルをファイナリストへ分配するオンライン一般投票がスタートした。

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(文/麻生雅人、写真上/Divulgação、写真下提供/ペルノ・リカール・ジャパン)
写真上は、ブラジルのベンチャー企業「リーヴリ」が提案する、生活を自由にする車いす。写真下は本年の英オックスフォード大学におけるアクセラレーターウィークの様子