2018年 03月 26日 14:36
2017年は記録的な豊作だったトウモロコシ。品質が高かったものの、供給過剰で取引価格が値崩れし、トウモロコシ生産者を悩ませていた。
そのトウモロコシ市場、今年(2018年)は様相が異なっているようだ。
TVグローボがアグリビジネス報道番組「グローボ・フラウ」で3月18日に伝えたところによると、値崩れを嫌気した農家が今年はトウモロコシの作付けを減らしたため、トウモロコシ価格が上昇傾向をみせているという。
作付面積の減少により、今年の収穫高は前年比マイナス17%との予測が出ている。
トウモロコシの価格は60キロ当たり2月の段階では32.84レアル(約1050円)だったが、直近では42.28レアル(約1350円)に跳ね上がっている。30日足らずで28%以上上昇しているとのことだ。トウモロコシの作付けを減らさない「逆張り」で勝った農家は喜びの収穫時期を迎えている。
エコノミストのフェルナンド・メロ氏によると、価格上昇の背景には作付面積の減少だけでなく、海外でトウモロコシ需要の強さもあげられるという。輸出が増えることで国内での流通量が減り、需給関係に大きな影響を及ぼしているとのことだ。
(文/原田 侑、写真/Dani Barcellos/Palácio Piratini)
写真はリオグランジドスウ州ジルアーのトウモロコシ農場
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