サントスFC、FCバルセロナ、東京ヴェルディが参加予定のeスポーツリーグ「LPE」

2018年 08月 23日

サントスFC

サントスFCやFCバルセロナ、東京ヴェルディなど世界各国のプロスポーツチームが参加するeスポーツリーグ「LPE(LEAGUE OF PROFESSIONAL ESPORTS)」が2019年の開幕を目指し、2018年秋からプレシーズンマッチをスタートすると8月22日(水)に発表された。

ファーストシーズンでは賞金総額最大50万ドルをかけて、世界中の伝統あるプロスポーツチームがeスポーツで熱い戦いを繰り広げる予定。

「LPE(LEAGUE OF PROFESSIONAL ESPORTS)」は、スペイン・カタルーニャ州にあるPROFESSIONAL ESPORTS LEAGUE, S.L.(以下、PEL)が設立した、プロスポーツチームのみが参加できるeスポーツリーグ。複数ゲームタイトルを採用した通年リーグで、リーグ戦やカップ戦を開催するという。

FCバルセロナ(スペイン)、アヤックス(オランダ)、ガラタサライ(トルコ)、サントスFC(ブラジル)、レアル・ソシエダ(スペイン)、ビジャレアル(スペイン)など、世界各国のプロサッカーチームが参加を表明しているとのこと。同22日、東京ヴェルディ(日本)も参加を表明した。

サッカー以外の有力スポーツチームとの協議も進行中だという。

また同日、モバイルゲーム事業などを手掛けるアカツキがPELの65%の株式を3百万EURで取得して子会社化したと発表した。アカツキは今後、「LPE」の運営をサポートするとともに、アジアにおける事業開発パートナーとして、eスポーツ市場のグローバルな成長を牽引するとのこと。

「LPE」は1)多様性、2)透明性、3)プロフェッショナリズムを3本の柱として、スポーツマンシップに則ったeスポーツリーグを目指すとしている。また、「LPE」は強い暴力表現を含むゲームタイトルは採用せず、ゲームをより健全でポジティブなものとして、選手とファンがゲーム本来の楽しさに熱狂できるリーグ運営を目指すという。

1)多様性

アカツキによると「ゲームは本来、国籍、性別、年齢、地域、運動能力による違いを超えて楽しめるもの」として「『LPE』は特定地域に限定しないグローバルなリーグとして運営し、チームへの女性の積極的参加を促進するなど、eスポーツ選手の平等と多様性を尊重」するという。

2)透明性

LPEはリーグ運営に際して独立した仲裁委員会を設置するなど、透明性の高い運営を行うとのこと。

3)プロフェッショナリズム

「プロのアスリートは、競技はもちろん、発言、立ち振る舞いなども社会に影響を与える」ことから、「LPE」では「プロスポーツチームならではの伝統・育成システムをeスポーツに融合し、プロフェッショナルなeスポーツ選手の輩出」を担うという。

また「LPE」は、ゲームとプロスポーツを融合することで、成長著しいeスポーツ市場において先進的なモデルの構築を目指すという。

アカツキは、プロスポーツチームが持つプロチームがもつ栄養学、運動生理学、心理学などに基づいたアスリート養成の専門的なノウハウをeスポーツ選手の育成や強化に融合することで、eスポーツ選手はアスリートとして競技力を高め、より健全にゲームに熱中することができるとしている。

(文/麻生雅人、写真/Ivan Storti/Santos FC)
写真は8月21日にブエノスアイレス近郊アヴェジャネーダで開催されたリベルタドーレス杯のサントスFCとクラブ・アトレティコ・インデペンディエンテ戦。サントスFCはLPEへの参加を表明している