ブラジルの新型コロナウイルス感染者数、160万人超える

2020年 07月 6日

写真は7月4日(土)、サンパウロ市パウリスタ大通り。ボウソナーロ大統領への抗議デモでcovid-19による犠牲者のポートレートを掲げる参加者(写真/Pam Santos/@soupamsantos)

7月5日(日)の20時に「オ・グローボ」、「G1」、「エシトラ」、「フォーリャ・ヂ・サンパウロ」、「UOL」、「エスタード・ヂ・サンパウロ」 によるメディア連合は各紙で、ブラジルにおける新型コロナウイルス感染者数が160万人を超えたと発表した。

発表されている数字は、メディア連合が各州及び連邦直轄区の保健局と連携して集計されている。

7月5日(日)20時の発表は以下。

累計感染者   1,605,585人 (7月4日:1,578,376人)
新規の感染者   26,652人 (7月4日:   35,035人)

累計死亡者    64,900人 (7月4日:  64,365人)
新規の死亡者    535人 (7月4日:  1,111人)

メディア連合に参加する各メディアは、3月に入ってから経済活動を優先して、店舗営業などの制限措置を緩和する圧力が高まってきたことを背景に、経済活動再開へのプロセスをスタートさせた少なくとも12の都市で、covid-19の症例数が増加していると指摘した。

6月初旬から段階的な商業活動の再開計画をスタートさせているサンパウロ州では、7月5日(日)の時点で感染者は32万179人、死亡者は1万6,078人と発表されている。

州都サンパウロ市では6月に約6万7,000件の症例が確認されており、前月比で60%増となっているという。同市では7月6日(月)から、バー、レストラン、美容院、理髪店の営業を部分的に再開する予定だという。

リオデジャネイロ州では、7月5日(日)の時点で感染者は12万1,292人、死亡者は1万667人と公表されている。

州都リオデジャネイロ市は最も発生率が高い都市のひとつで、感染者数は6万233人、死亡者は6,898人となっているとのこと。

また4日(土)午後、サンパウロ市のパウリスタ大通りにあるサンパウロ美術館前で、新型コロナウイルスによる犠牲者の追悼と、同感染症を軽視して商業活動再開を優先させる政策をとっているジャイール・ボウソナーロ大統領への抗議を訴えるデモが行われたと「G1」が伝えている。

デモでは、民主主義の遵守や、権力による暴力の行使への抗議も訴えられたという。参加者はマスクやフェイスシールドを着用し、ソーシャルディスタンスを保って抗議活動を行ったという。

(文/麻生雅人)