「ブラジルフェスティバル」が夏の代々木公園に帰ってくる! アカラジェ、パモーニャ、フェイジョン・トロペイロなどブラジル各地の郷土料理が一同に
2023年 07月 13日
2023年7月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり、東京・代々木公園イベント広場で「ブラジルフェスティバル2023/BRAZILIAN DAY TOKYO」(主催:在日ブラジル商工会議所)が開催される。
2006年にスタートしたブラジルフェスティバル(初年のみ明治公園で開催)は、ブラジルの食や文化に触れあうことができる日本最大級のブラジル関連イベント。今年で16回目を数える。
例年は6月~7月に開催され“夏の風物詩”となっていたが、コロナ禍で2020年と2021年は開催が見送られ、2022年は11月に時期をずらして開催された。
“熱帯の国(パイース・トロピカウ)”を実感できる“夏のブラジルフェスティバル”は4年ぶりとなる。
会場内には同国の名物料理や、トロピカルなファッションアイテムや雑貨など、30以上のブースが並ぶ。
メインステージでは、来日アーティストや日本で活躍するブラジル音楽のアーティスト、伝統芸能など、23組の出演者がパフォーマンスを繰り広げる。
タイフェスティバル、ベトナムフェスティバル、フィリピンフェスティバルなど、代々木公園で開催される国際交流イベントでは、都内では普段なかなか味わえない、レアな郷土料理や飲みものが味わえるのも楽しみのひとつだろう。
もちろんブラジルフェスティバルでも、ブラジルならではの味がずらりと並ぶ。
日本でブラジル料理の代表格となっているグリル肉料理「シュハスコ(シュラスコ)」は、やはりブラフェスでも看板メニュー。「シュラスコ・ガウーショ」、「バルバッコア」、「ブラジルBBQ」など複数のブースで楽しめる。
とはいえ、ブラフェスのシュハスコは格別。豪快な炭火焼の串焼き肉が楽しめるからだ。
しかし、おなじみのシュハスコだけでなく、ブラジル各地のご当地料理の食べ比べができるのもブラフェスならでは、なのだ。
煮込んだいんげん豆、腸詰肉、ケール、炒り卵、トヘズモ(豚の皮のカリカリ揚げ)、マンジョッカ芋を炒った粉などを、ご飯と共にいただく「フェイジョン・トロペイロ」(写真上)は、南東部のサンパウロ州やミナスジェライス州、中西部のゴイアス州などで親しまれている料理。
18世紀頃に、ゴールドラッシュが起きていた内陸地方にあるミナスジェライス州で採掘された鉱物を、ラパなどで沿岸部まで運ぶ“トロペイロ”と呼ばれる荷役隊の男性たちが、道中に必要な栄養素を一度に補給出来きて、かつ活動中で手に入る材料及び持ち運びができる食材を、いろいろミックスして誕生した料理だといわれている。
以来、トロペイロが辿った道のある地域に根付き、郷土料理として今も親しまれている。
「フェイジョン・トロペイロ」は、浜松から出店するブラジルレストラン「トレンバウン」のブースで出品される。
トウモロコシから作られる「パモーニャ」も、中西部のゴイアス州や、南東部のサンパウロ州などで親しまれている料理。
実際にはパモーニャという名の料理は地域によって形状や味、具が異なるが、ブラフェスに登場するのは、すりおろしたトウモロコシを練った生地を、トウモロコシの葉でくるんでゴムで縛って煮た、ちまき風のパモーニャ。ゴイアス州のソウルフードとして知られる味だ。
塩味から甘いもの、具のないものからチーズ入り、ペキー(中西部の果実)入りなど、パモーニャには味にバリエーションがある。ブラフェスでは前述の「トレンバウン」と、「ブラジル・ランシェス」が提供する予定。どんな味付けのパモーニャが登場するかも楽しみだ。
北東部バイーア州の郷土料理「アカラジェ」は、まさに日本では食べる機会が少ない料理だ。
すりつぶした黒目豆や刻んだ玉ねぎなどを混ぜて作った生地をデンデ椰子の油で揚げ、出来上がったバーンズに、具を挟んでいただくバイーア州名物のストリートフード。
具は、揚げた海老や、ヴァタパー(カシューナッツやココナッツミルク、干しエビなどで作ったペースト状の料理)、カルルー(カシューナッツ、干しエビ、オクラなどを煮た料理)、ヴィナグレッチ(
刻んだトマトやたまねぎの酢漬け)などが主。本場バイーアでは唐辛子も使う。
ブラフェスではフードトラックコーナーに出店するバイーア出身のシェフ、マリ・リマさんが運営する「マリ・リマ」で食べられる。
会場に並ぶ25の飲食ブースでは、他にも、ムケッカバイアーナ、フェイジョアーダ、タピオカクレープなどなど、バラエティ豊かなブラジルの味が並ぶ。のどが乾いたらブラジルの国民酒カシャッサで作るカクテル、カイピリーニャをぜひ。
「ブラジルフェスティバル2023/BRAZILIAN DAY TOKYO」は7月15日(土)~16日(日)、両日ともに11時から19時、代々木公園にて開催される。入場は無料。
公式ホームページ: https://www.festivalbrasil.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/CCBJ.JP/
(文/麻生雅人)