「スカパー! ブンデスリーガジャパンツアー2023」、バイエルン・ミュンヘン対川崎フロンターレ戦はバイエルンに軍配

2023年 07月 31日

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試合後の会見に臨む川崎フロンターレの鬼木達監督(撮影/コウトク)

「バイエルンという素晴らしいチームと試合が出来たこと、多くのサポーターが集まったことに感謝したい。勝てるチャンスもあったと思う。勝負として、そのチャンスを活かしたかった。チャレンジという面では多くの選手がやってくれたところと、もっと若い選手には思い切ってやってほしかったというところもある。今後の天皇杯、リーグ戦に繋げていきたい」

「(インテンシティの高いチームとの対戦を終えて)積極的に行き大きなプレッシャーを与えボールを奪えた場面もあった。しかしボールを奪った後、ボールをどう動かすか。1コ2コ動かせていればよかったかもしれないが、取った瞬間に奪い返されたりしていた。強度は自分たちも求めていかなければいけないところ。トレーニングで積み上げていきたい」

「(ピッチレベルで感じたバイエルンの強みとは)強度の高い中でしっかりした技術があるところ。質のところの差がゲームで大きく影響したと思う。自分たちもスピード感を持った中で、外から見ているとスペースがあるように思えたし、選手たちの中でももっとボールを動かせると思ったところでボールを失うシーンもあった。最後のところのクオリティの差を感じた」と話した。

その後、ミックスゾーンでは続々とプレーした選手たちが現れた。

存在感のあるプレーを見せていたキム・ミンジェ選手がフロンターレのGKチョン・ソンリョン選手とお互いのユニフォームにサインしながら談笑しているシーンがとても印象的だった。キム・ミンジェ選手は充実感ある表情でインタビューを受けていた。

また、後半45分間出場したフロンターレGKの上福元直人選手の言葉が印象に残った。

「走力の部分で相手が勝っていた。前日にも厳しいトレーニングをしていると聞いていた。走るということをとても意識していることを感じた」

「(ユニフォーム交換した相手GKのゾマー選手について)身長も同じぐらいだし参考にしている選手。ブンデスリーガのチャンピオンチームでゴールマウスを守っており尊敬しているが、リスペクトだけでは終わらない。自分も成長していきたい。日本がすごく暑いことなど他愛のない話も含めてお互いにフレンドリーに話した」と話してくれた。

結果は1-0と物足りなさも感じたが、両監督の会見、選手たちの声を聞き、非常に充実した親善試合だったことを感じた。

チームにとっても選手たちにとっても非常に貴重な機会だ。興行という面もあるとは思うが、チーム強化の一環として、さらにもっと、このようなクラブ同士の親善試合が増えることを期待したい。

(文/コウトク)

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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