ブラジルと日本、両国の観光客のビザ免除で合意

2023年 08月 11日

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ブラジルと日本の両国政府は、最長90日間の一般旅券所持者に対し、訪問ビザを相互に免除することで合意(写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)

ブラジル外務省は8月9日(水)、ブラジルと日本の両国政府が、最長90日間の一般旅券所持者に対し、訪問ビザを相互に免除することで合意に達したと発表した。

2023年9月30日から発効され、免除の有効期間は3年間となる。この措置により、ブラジル人と日本人の観光客はビザを取得することなく日本とブラジルを訪れることができるようになるとのこと。

現地メディア「G1」も関連のニュースを報じている。

2019年、ジャイール・ボウソナーロ前大統領は、上記4か国に居住する観光客に対し、180日以内の旅行についてビザの提示を免除する法令を公布していた。

しかしブラジル政府は、今年(2023年)3月に、10月1日からオーストラリア、カナダ、米国、日本に対するビザ免除措置を取りやめると発表していた。

その後、5月のG7広島サミットの際に行われた日伯首脳会談の際に、岸田首相がルーラ大統領に対し、ブラジルの一般旅券所持者に対する短期滞在査証免除措置の導入に向けた手続きを開始する意向を示していた。

これを受け、ブラジルは、相互主義の原則に基づき、相互短期ビザ免除に合意したとのこと。

これまで日本への入国の際にビザが必要だったブラジル人も、短期滞在者のビザの取得が免除されることになる。

「G1」の記事は、この免除措置は、ブラジル日本人移民115周年を祝う年に、両国間の人的交流と関係の深化に貢献するものとなるだろうと締めくくっている。

(文/麻生雅人)