COP30で注目高まるパラー州で、持続可能な農業などを体験できる観光ルート、創設される
2025年 10月 18日
11月にベレン市で開催される第30回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP30)を前にしてパラー州への観光客の関心が高まる中、熱帯アマゾン森林地域の事業者たちがコンブ島をめぐる観光ルートを創設した。
コンブ島は、パラー州の州都ベレンの島嶼部に属する島で、船で本土側からわずか15分の距離に位置している。環境保護区(APA)に指定されており、自然の生態系が保全されているほか、地域を支えるアグロフォレストリー農業も行われている。さらに、島内には北部地方ならではの郷土料理を提供するレストランも集まっており、訪れる人々にこの地域の食文化の魅力を味わわせている。
コンブ島持続可能な観光委員会のコーディネーター、マリオ・カルヴァーリョ氏によると、このルートは「地域にすでに存在している観光を、数時間で終わってしまう傾向から、より長く滞在してもらうことを目的として作られた」という。
「『コンブ・ルート』は、1泊2日、または2泊3日のプランで提供されます。訪問者は観光ガイドに同行し、船で各地を巡りながら、多様な体験を楽しむことができます」(マリオ・カルヴァーリョ氏)
島に宿泊し、川沿いに暮らす人々の暮らしーーたとえば、夜明けの鳥の群れが飛び立つ姿や、揚げ魚とともに味わう新鮮なアサイー(※スイーツではなく食事としての現地流のアサイーの食べ方)といった地域の食事ーーなどを肌で感じることもできる。
さらに訪問者は、カカオ、アサイー、アンジローバ(※アマゾン地域に自生する高木。種子油が薬用に使用される)といった産品の持続可能な利用方法をじかに見て知ることができる。これらは、この土地で祖先代々受け継がれてきた農法(アグロフォレストリー)で栽培されている。

この観光ルートは、コンブ島の14の生産チェーンに属する事業者自身によって、ブラジル中小・零細企業支援機関パラー州事務局(SEBRAE Pará)の協力を得て作られた。
「すでに存在していた事例を基盤にしてネットワークが築かれ、現時点で観光ルートに対応できない営業状態の人々に対しては研修が行われ、ルートに参加するための要件を満たせるようにしました」(マリオ・カルヴァーリョ氏)
SEBRAEパラー州事務局長によると、この観光ルートのプロセスで味わうことができるのは、アマゾンのリアルな体験だという。そこでは、伝統的なコミュニティーが祖先から受け継いだ知恵が、持続可能な実践や革新的な事業に生かされている。
「アマゾンには、バイオエコノミーに焦点を当てた観光の大きな可能性があります。私たちの島々には、地域文化や祖先からの伝承を重視する多様な事業が存在し、観光客に唯一無二の体験を提供しているのです」(マリオ・カルヴァーリョ氏)
カルヴァーリョ氏によると、コンブ島を、幅広い層の観光客に向けた観光目的地として定着させ、国際市場や高級市場にもアクセスすることに加え、包括的な体験を組み込んだ観光ルートの創設は、多様な生産チェーンを強化し、その恩恵が地域開発を促進することにもつながるという。
このルートは、コンブ島の観光会社によってインターネット上の「コンブ・ルート」専用ページで販売され、10月10日から利用可能となる。また、本プロジェクトは、責任ある観光と持続可能性に関する優良事例を認証するオランダの団体「Green Destinations」によって認証を受けた。
「このルートは、その認証で銀メダルを獲得しました。つまり、誕生の時点からすでに認証済みの目的地であり、コンブ島持続可能観光委員会によって集約された一連のグリーンな活動に支えられています」(マリオ・カルヴァーリョ氏)
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




