「対戦したいのはオランダか日本か?」 ブラジル人に聞くと見えてきた、日本サッカーの現在地
2026年 06月 17日
連日ワールドカップが盛り上がりを見せています。
我らが日本代表はグループリーグ最大の強敵と見られたオランダ代表と対戦。鎌田大地選手のヘディングゴール(?)という、前回大会の「三笘の1ミリ」に匹敵するような話題も生まれ、見事に2-2の引き分けへと持ち込みました。
オランダといえばワールドカップ優勝経験こそないものの、常に上位進出を争う世界屈指の強豪国です。
一方、日本代表も前回大会ではスペインやドイツを破るなど着実に結果を残してきました。残るチュニジアやスウェーデンも決して油断できる相手ではありませんが、ワールドカップのグループリーグ突破が珍しい事ではなくなってきたこと自体、私が子どもの頃を思うと驚くべき進歩だと感じます。
さて、そんな日本代表は決勝トーナメントで、ワールドカップ最多5回の優勝を誇るブラジル代表と対戦する可能性を残しています。
日本代表にとってブラジルといえば、昨年、ブラジル代表との親善試合で日本が勝利を収めました。しかしブラジル側から見れば、この時点での親善試合はメンバーの約半数が本大会メンバーではなく、地球の反対側で行われたテストマッチという意味合いが強い試合。ブラジル人にとって、本当の意味で価値を持つのはあくまでワールドカップ本番での勝利です。
とはいえ、近年ブラジル人の日本サッカーに対する見方に変化が起きているように感じます。
日本がオランダと引き分けた後、ブラジル人たちのSNSでたびたび見かけるようになった話題があります。
「もし決勝トーナメント1回戦で当たるなら、日本とオランダ、どちらと対戦したい?」
少し前であれば考えられなかった比較かもしれません。日本が、強豪国オランダと「どちらと対戦したいか」を比較される存在になっているのです。
実際にブラジル人たちの意見を見ていると、
「日本にはファン・ダイクのような圧倒的な個人能力を持つ選手はいない」
「モロッコのサイバリのような身体能力で局面を変える選手もいない」
といった声もあります。
その一方で、
「日本は技術が高い」
「組織力がある」
「攻守の切り替えが速い」
「戦術的に非常によく整理されている」
といった評価も多く見られました。
もちろん、現時点では「できればオランダとは当たりたくない」と思っているブラジル人の方が多い印象です。
しかし、それでも中には
「オランダよりも日本と戦う方が嫌だ」
と答えるブラジル人もいました。
日本サッカーが世界的に見ても無視できない存在になっていることを感じさせるエピソードです。
それは、日本サッカーがこの20〜30年で遂げた成長の大きさを物語っているのかもしれません。
かつて日本人が移民としてブラジルへ渡った時代、野球文化の国から来た日本人たちは、サッカーが得意ではないというイメージを持たれていました。
当時のブラジルでは、サッカーが下手な人に対して、日本人でなくても「ジャポネス(日本人)」というあだ名が付けられることがあったと言われています。
そんな日本が、親善試合とはいえブラジルに勝利し、さらにワールドカップ本番ではオランダと並んで比較される存在になっている。
これは世界から客観的に見ても、日本サッカーの成長と強さを感じさせる出来事ではないでしょうか。
そして願わくば、この躍進を一試合だけで終わらせることなく、グループリーグ突破、さらには悲願のベスト8以上へとつなげてほしい。
もう一度、世界を驚かせてくれることを期待しています。
日本と南米の距離は、かつて移民によって近づき、今はサッカーによってさらに近づいています。
筆者自身も沖縄で、子どもたちを対象に日本語・ポルトガル語・スペイン語を使った国際サッカークリニックを開催します。
沖縄に住むブラジル人やペルー人の子どもたち、日本人の子どもたちが、一緒にサッカーを楽しみながら交流できる機会になればと思っています。
(文/平安山良太)

※平安山良太さんが主催するサッカークリニックが下記の日程で開催されます。
ポルトガル語&スペイン語 国際サッカークリニック
日時:7月19日(日)/14:00受付 /14:30〜15:30クリニック
会場:沖縄県総合運動公園 屋内運動場レクリエーションドーム
〒901-2302 沖縄県沖縄市比屋根5丁目3-1
参加費:500円
対象:小学1年生〜6年生
申込フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSegPadPJeITDdgbHuta8OPMHSjVlp-gtVzVGb1-8hmyzlMFxw/viewform




