サンパウロ、水不足で盗水が横行。26億リットルが被害に

2015年 02月 3日

水不足で抗議、サンパウロ

水不足危機の中、盗水取締り作戦を強化した聖州水道公社(Sabesp)は(1月)2日、昨年の取締りでは26億リットル分の盗水を突き止めたと発表したと3日付伯字各紙が報じた。

盗水は住居、レストラン等、いたる所で起きており、罰金と4年の実刑が科せられる。

「盗水は全市民に被害を及ぼす。水盗人は節水意識も希薄で、水漏れや出しっぱなしにも注意を払わない。これが事態を更に悪化させる」とSabesp側はいう。

盗水の取締りは専門の職員があたるが、住民からの通報も大切だ。不審な水の消費を見つけた場合の通報は、電話番号195または181で受け付ける。通話は無料で通報者の秘密は守られる。

また、州立校で授業が再開された2日、サンパウロ市北部の州立校2校では水不足のために生徒が早退した。ピリトゥバの学校では普段より3時間早い午前9時40分に下校。カショエリーニャの学校は貯水タンクが点検中だったのと断水とで、午前10時に下校となった。

早退は行わず、トイレの回数を減らすように指導する学校もあった。父兄の中には生徒に水の瓶をもたせた親もいた。

聖州教育局は、生徒達への指導は同局の指示ではなく、早退させた学校では補習が必要と説明した。Sabespは、3日以降は給水状態に問題のある学校には人員を送り、必要ならば給水車も派遣すると発表した。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Oswaldo Corneti/Fotos Públicas)
写真は水不足への抗議をSabespに訴えるサンパウロ市民