ブラジル全国選手権で往年の名選手を見る楽しみ
2017年 06月 14日この週末、6月10日(土)(日本時間11日(日))から12日(月)にかけてブラジル全国選手権第6節の各試合が行われた。
そのうちパウメイラス対フルミネンセは、パウメイラスのホームのアリアンス・パルキ(アレーナ・パウメイラス)で行われた。試合は、全般的にパウメイラスが押しており、3-1でパウメイラスが勝利した。
試合が行われたアリアンス・パルキはパウメイラスのホームスタジアムで2014年に完成したばかりだ。以前のスタジアムは、同じ場所でパルキ・アンタルチカと呼ばれており、観客席とピッチの間に大きな溝があったことを懐かしく思い出す。
パウメイラスは昨年度リーグ優勝を飾っており、メンバーも名前の知れている選手が多い。
最近の代表で活躍しており昨年までプレーしていたガブリエウ・ジェズスは、今はマンチェスター・シティに移籍したので不在だが、ゼ・ホベルト、フェリペ・メロ、ミッシェウ・バストス、フェルナンド・プラスなどの豪華メンバーが揃っている。
しかし筆者が驚いたのは、ネイマールとともにサントスの黄金期を作ったときのキャプテンだったエドゥ・ドゥラセナが現役で活躍していることだ。右CBでフル出場しており、久しぶりに見たが、安定感のあるいいプレーを見せてくれていた。
ゼ・ホベルトとフェリペ・メロがチームメイトというのもおもしろい。
2006年ドイツW杯ではともにメンバーに選ばれており、フェリペ・メロは準々決勝のオランダ戦で敗れた際に戦犯扱いされた選手だが、一方のゼ・ホベルトは、この大会で酷評されまくった代表メンバーの中で唯一褒め称えられていた選手だったからだ。フェリペ・メロはボランチ、ゼ・ホベルトは左SBとして出場していた。
ゼ・ホベルトはサントスでも一時プレーしており、筆者にとっても特に思い入れのある選手だ。相変わらず、トレードマークであるドレッドヘアを逆立てた髪型でプレーしていた。
フェリペ・メロはスキンヘッドで、風格からもまるで小野伸二のようだった。
フルミネンセはご存知、リオの4大チームの一つで名門チームだ。フルミネンセといえばフレッジが有名だったが、今季フレッジはアトレチコ・ミネイロに移籍している。
監督はアベウ・ブラガ。パウメイラスのクッカと同様、昔からいるブラジルの大御所監督の一人だ。2人とも、体形が典型的なブラジル人の中年男性。どこにでもいるおじさんといった雰囲気だ。
国内リーグはいろいろな楽しみ方があると思うが、往年の名選手のプレーを見ることができるのも、一つの楽しみだと思ったりした。
また、今季からJリーグ全試合の中継を始めたDAZNでは、ブラジルリーグもコンテンツに入れている。一人でも多くの人にブラジルリーグの試合を楽しんでほしいと思う。
(文/コウトク、写真/LUCAS MERÇON/FLUMINENSE F.C.)
写真上~3番目は6月10日、パウメイラス対フルミネンセ戦。写真下は2016年、アベウ・ブラガ監督