ボウソナロ大統領の支持者が、商業活動制限措置に抗議デモ
2020年 04月 12日
4月11日(土)、新型コロナウイルス感染症を軽視するボウソナロ大統領を支持する数十名が、パウリスタ大通りなど、サンパウロ市内の路上で、州内の商業活動や集会の制限措置に反対して、自動車やオートバイで行進を行う抗議デモを行ったと現地メディア「UOL」などが伝えている。
ブラジルのボウソナロ大統領は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止よりも経済活動を優先することを訴え続けているという。サンパウロやリオデジャネイロをはじめ各州の知事はこれに反発して、独自に、商業活動や集会などを制限する措置をとっている。
各知事による活動制限措置を批判しているボウソナロ大統領は、政見放送を通じて国民に対し商業活動を再開するよう呼びかけるなど、新型コロナウイルス感染症を軽視する言動を繰り返している。
11日(土)に自動車抗議デモを行った人々は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止より経済活動の優先を指示するボウソナロ大統領の支持者たち。
ワッツアップなどのSNSを通じて集まったデモの参加者は、イビラプエラ陸上競技場前に集合して、ブラジル国旗などでデコレーションした自家用車やバイクで市内を走行して、グローボ放送網の本社前に向かったという。
スピーチを行った参加者の中には、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するために州内の商業活動や集会の制限措置を行うジョアン・ドリア州知事や、グローボ局、バンデイランチス局などのメディアを批判する者もいたという。
ただし、多くのサンパウロの人々はドリア知事の措置に準じて外出自粛を行っている。
ボウソナロ大統領の支持者によるデモがパウリスタ大通りを通った際には、住人たちが建物の窓から鍋を鳴らし、抗議活動とボウソナロ大統領に対して異を唱えたという。
(文/麻生雅人)