直輸入クラフトビールも登場。ブラジル&ラテンフェスティバル今年も開催

2026年 07月 14日

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第19回ブラジルラテン・フェスティバル2026に登場するサンタカタリーナ産クラフトビール「フリザンコ」(画像提供:株式会社IMAI)

代々木公園で毎夏開催されるブラジル&ラテンフェスティバル(主催:在日ブラジル商工会議所(CCBJ)、入場無料)が今年も開催される。

会場内のブラジル系屋台では、シュハスコ、フェイジョアーダ(インゲンマメと肉などの煮込み料理)、リングイッサ(燻製していないブラジルの腸詰肉)、コシーニャ(割いた鶏肉入りのコロッケ)、タピオカ(タピオカ粉で焼いたモチモチクレープ)、中にキャラメルやチョコレートなどが詰められたチュロス、アサイーボウル・アイス、カイピリーニャ(国民酒カシャッサをベースにしたカクテル)、クラフトビールなど、ブラジルでおなじみの料理や軽食、飲み物が並ぶ。また、今年はアルゼンチンのエンパナーダ(ひき肉などを具にした包み焼パイ)、メキシコのタコスなど中南米グルメも楽しめる。

おなじみのアトラクションでは、カイピリーニャをはじめ、ブラジルの国民酒カシャッサを使ったカクテルに投票するとカシャッサが当たる抽選に参加できる「カシャッサ・カクテル・グランプリ」は今年も実施される。今年は、一等(1名)がオーク樽で10年熟成させた「ベーリョ・バヘイロ・ゴールド10年熟成」、二等(3名)が「ベーリョ・バヘイロ・ゴールド7年熟成」、三等(12名)が「ベーリョ・バヘイロ」と商品がグレードアップ。抽選も、会場のガラガラ抽選機でその場で行われる。

そして、ブラジル&ラテンフェスティバルでは、普段は日本で流通していないアイテムと出会えるのも楽しみの一つだ。

今年は、ブラジル産クラフトビール「フリザンコ」がフェスのために日本に上陸する。

ブラジルで最も消費されているアルコール飲料がビール(2位がカシャッサ)。そんなビール大国ブラジルで、一般的に親しまれているのは、キンキンに冷やしたビール。アンタルチカ、ブラーマ、ノヴァ・スキン、スコウといったブランドが知られている。これらは比較的薄めのテイストのビールだが、2000年代以降、ブラジルでも次々とクラフトビールの醸造所が生まれ、個性的な味を競い合うようになった。

ブラジルでクラフトビールが市場に定着し始めたのは2010年代に入ってからのこと。2013年以降は専門店や通販サイトもできて、「コロラード」、「バーデンバーデン」、「デヴァッサ」などの人気ブランドも生まれた。

世界各国にあるクラフトビールは、ご当地テイストが楽しめるのも魅力だが、かつて日本でも、COP30の舞台となったベレン州産「アマゾン・ビール」(アサイーや、アマゾンハーブのプリプリオッカなどのテイスト)、サンパウロ州ヒベイラォン・プレット産の「コロラード」(ブラジルナッツのテイスト)などが輸入されたこともあった。しかし、賞味期限が短いクラフトビールを地球の反対側のブラジルから輸入すると販売可能な期間が短かくなってしまうこともあり、現在は輸入されていない。今回、フェスのために2日間だけ限定販売される「フリザンコ」も2024年にイベントのために日本に上陸したことがあったが、限定的な展開だった。

「フリザンコ」は、イタリアからの移民の子孫が多く暮らすブラジル南部サンタカタリーナ州アンシエッタ市で、2021年に稼業したばかりの新興ブランドだ。ブランド名(フリザンコ)にも、醸造家の家系のルーツである北イタリア、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州ポルデノーネ県にある地名が与えられている。

地元メディア「センチネッラ・ド・オエスチ」によると、イタリア系移民の過程で育ったアルベネイール・ディドメーニコ(通称ディド)が幼い頃、祖父はワイン、祖母がビールを、家庭で消費するために自家製で作っていたという。ただしアルベネイールは祖父母から酒造りを学んだわけではなく、それらはあくまで子どもの頃の思い出だという。

大きくなるにつれて自身の出自を改めて意識するようになったアルベネイールは、2015年にイタリアを訪ねた際により自身のルーツを自覚するようになり、大好きなビールを通じて「イタリア移民の歴史を“製品”を通して語りたい」と考え、起業を決意したという。

ビールソムリエの資格を取得し、醸造技術者としての訓練も受け、さらにはブラジル国内でドイツ系移民が運営する2つの学校でビールづくりを学んだ。

アルベネイールが指揮するフリザンコ醸造所はベルギー流の醸造哲学に基づいてビール作りを行っており、ドイツの製法も取り入れられているが、製品にはイタリア移民の歴史が映し出されている。最初に発売された3つのブランドは、イタリア語で、それぞれ「パルテンザ Partenza(出発)」(ドルトムンダー・エクスポート)、「ヴィアッジォ Viaggio(旅路)」(ベルジャン・ブロンド)、「リプレーザ Ripresa (再出発)」(ベルジャン・ダーク・ストロング)と名付けられている。続いて登場した3種類は、「ヴェンデンミア Vendemmia(ワインの収穫)」(IPA)、「リモナータ Limonata 」(ウィットビア)、「リコルディ Ricordi(記憶)」(セゾン)。

このうち「ブラジル&ラテンフェスティバル」では「パルテンザ」と「リコルディ」の2製品が上陸する。

飲食ブースのほかには、ブラジルを代表するビーチサンダル・ブランド「ハワイアナス」などの物販ブースや、ブラジルへの移民を多く輩出した沖縄をテーマにした文化展示「ブラジルと沖縄・対蹠地」なども行われる。

ステージでは、サンバやボサノヴァから中南米のポップスが紹介される。ラモス瑠偉が率いるパゴージ・ド・ラモス、浅草サンバ・カーニバルの出場チーム(リベルダージ、サウージ、アレグリア、ウニアン・ドス・アマドーレス、バルバロスの5団体)はサンバを披露する。

ブラジルラテン・フェスティバルではこれまで毎年、ブラジルから来日するゲストも名物だったが、残念ながら今年はゲストの来日はない。ブラジルの伝統行事「フェスタ・ジュニーナ(6月祭り)」で行われる、結婚式を模したダンス「クアドリーリャ」は、同フェスでは初登場となる。

<ステージプログラム予定>

7月18日(土)
12:00–12:15 | G.R.E.S. Liberdade (サンバ)
12:30–12:50 | 小川善久 (Jポップ)
13:00–13:30 | オープニングセレモニー(テノール歌手 ロベルト・ディ・カンディド、ハープ 琴平メイ)
13:35–13:50 | G.R.E.S. Saúde (サンバ)
14:10–14:40 | Vem Pagodear(パゴージ)
15:00–15:40 | Davi Zew’s(ポップ、ロック)
16:00–16:40 | Misto Quente(サンバ)
17:00–17:40 | Carnavacation(Jポップ)
17:45–18:00 | G.R.E.S. Alegria(サンバ)
18:15–18:55 | 石垣優&バンド(沖縄、Jポップ)
19:15–19:55 | Shamanz バンド、Jorge Diaz、Mariangela、Sol Y Luna Peru Dance School Japan (ラテン、ポップ、ソウル)

7月19日(日)
12:00–12:15 | G.R.E.S. União dos Amadores (サンバ)
12:30–13:00 | Kimobig & クアドリーリャ(フォホー)
13:10–13:25 | TYObaby(ヒップホップ、ファンク)
13:30–13:45 | Each Eyes Country(ヒップホップ、ファンク)
13:50–14:10 | Pasión Latina(ラテンダンス)
14:25–14:40 | G.R.E.S. Bárbaros(サンバ)
15:00–15:40 | 中山レオ&BR38(サンバ)
16:00–16:40 | Via Brasil(MPB、パゴージ)
16:55–17:20 | BONYŪSU (ポップ)
17:30–17:55 | TAKAKO (ボサノヴァ)
18:15–18:55 | パゴージ・ド・ラモス(パゴージ、サンバ)

(出演者、時間、内容は変更となる場合があります。)

第19回ブラジル&ラテンフェスティバル
開催日:7月18日・19日(土・日)
時間:11:00 ~ 20:00
会場:東京・代々木公園
入場無料
主催:CCBJ (在日ブラジル商工会議所)

公式サイト
https://festivalbrasil.jp/ja/
Instagram
@festival.brasil

(文/麻生雅人)