ワールドカップブラジル大会が開催された日の、ちょうど14年前、2000年6月12日。リオデジャネイロで、ひとりの若い男性が11人の乗客を人質にしたバスジャック事件が起こった。
想像を超える結末を迎えたこの事件は、「トロッパ・ヂ・エリッチ(エリート・スクワッド)」シリーズ(2007、2010)や「ロボコップ」(2014)も手掛けたジョゼ・パジーリャ監督によるドキュメンタリー映画「バス174」(2003)でも描かれている。
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悲喜こもごものワールドカップも終わり、ブラジルでは数カ月後に大統領選を控えている。
「W杯、ひいてはブラジルの歴史上、こんなにW杯と政治が絡んだことはない」。こう明言するのはサンパウロ大学(USP)の歴史学者フラヴィオ・デ・カンポス氏だ。
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(7月)13日、約1カ月にわたって伯国で開催されたサッカーのワールドカップが終了した。
開催前に諸々のことが懸念され、伯国代表(セレソン)も優勝を逃したが、大会自体は国際的に盛り上がり、経済効果も300億レアルにはなると伯字紙は報じている。そんな山あり谷ありだった今回のW杯を振り返る。
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8日のサッカーW杯準決勝での伯国代表(セレソン)の歴史的大敗が、ジウマ大統領(労働者党・PT)や、対抗馬のアエシオ・ネーヴェス(ネヴィス)氏(社会民主党・PSDB)の選挙キャンペーンにどう影響するかが注目されていると、9、10日付伯字紙が報じている。
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10月の統一選挙に向けたキャンペーンが(7月)6日から解禁となり、候補者達が一斉に活動開始と6、7日付伯字紙が報じた。統一選では大統領や州知事、国会議員、州議員の改選が行われる。
選挙裁判所での正式出馬登録の受付は(7月)5日からで、労働者党(PT)のジウマ大統領と民主運動党(PMDB)のミシェル(ミシェウ)・テメル副大統領のコンビは「民衆の力と共に」という名前で登録。民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス(ネヴィス)氏とアロイジオ・ヌーネス(ヌニス)氏のコンビは、故タンクレード・ネーヴェス(ネヴィス)氏が大統領選で使った「ブラジルを変えよう」というモットーをシャッパの名称として登録した。
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ワールドカップブラジル大会が開催されているブラジルでは、ワールドカップだけが行われているわけではない。秋の大統領選挙に向けての選挙運動、大雨などの天災に対する救助や復興作業、各種デモなど、国内ではいろいろなことが併行しておこっている。
デモやストライキも、現在のところコンフェデレーションズ杯のときのような大規模デモこそ起きてはいないが、目的別の抗議運動はたびたび起こっている。そんな中、たびたび抗議運動の舞台となっているサンパウロ市内、パウリスタ大通りにある通信会社「Oi(オイ)」の支店が、店舗の入口の鉄柵を張り巡らせた。
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ワールドカップブラジル大会の開幕戦はブラジルの勝利に終わり、戦勝ムードに湧く傍ら、開幕戦当日の6月12日(木)、ブラジル各地でデモやストも行われた。現地メディア(「オ・グローボ」6月12日づけ)が伝えている。
開幕戦の開催地サンパウロのデモの規模は比較的大きくなかったが、リオデジャネイロでは旧市街区とコパカバーナの二つの地域で抗議デモが行われた。
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あと約3週間(※5月27日時点)で、サッカーが大好きで国技のように大事にするブラジル、世界で最も優勝回数の多い国ブラジルで4年に一度のワールドカップが開催される。
しかし、残念ながら今のブラジルには、高揚感がなく、今までどの開催国も経験しなかったような不安と不穏な雰囲気を醸し出している。
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