老舗百貨店の店内を、サンバ隊が練り歩く!

2015年 05月 3日

工藤めぐみさん

西武渋谷店につづいてこのゴールデンウィーク期間中は、横浜、大宮、広島、千葉のそごう各店に会場を移して「Oi! Brasil この夏、サンパウロに恋して」が開催されている。

そごう横浜店3Fのシーガルコートでは、1日2回、サンバショーやボサノヴァ、サンバのミニコンサートが開催されている。サンバショーに出演しているのは、本場リオデジャネイロのカーニバルにダンサリーナとして毎年参加している工藤めぐみさんだ。

5月2日の14:00からの回をたずねた。開催30分前の会場はまだ静かでほとんど人もいなかったので、販売ブースをチェック。ジャボチカーバのジャムと、オーガニック・チョコレートのアマ・ショコラッチのカカオ純度の高いものとを購入。どちらもまだ日本では手に入りにくいアイテムだ。

アマ・ショコラッチ

会場で販売していたカジューとマラクジャのジュースを飲みながら開始を待つこと20分。開演10分前には用意された席はいつの間にかいっぱいになっていた。

司会者による開催の案内と共に、どこからともなく遠くの方から響いてくるサンバのリズム隊の音。会場全体が、なにかこれから楽しいことが始まるぞという雰囲気に包まれていく。

だんだん近づいてくるバテリア(打楽器隊)たちに続くように、人々がどんどん集まってくる。あっという間に会場はいっぱいになり、そこにはサンバを楽しむ人々が溢れていた。この熱気、毎夏、代々木公園で開催されているブラフェスの、あの雰囲気だ。

さすが、本場サンバの楽しさや醍醐味を知る工藤さんならではの演出だ。老舗の百貨店内で、大きな音を出して打楽器隊が練り歩くなんてありえないことだと思っていたが、このイベントではやってのけてしまった。

もちろんショーそのものも、楽しい内容だった。サンバの歌詞を口ずさみながら何より本人たちが楽しんで踊っているダンサーたちをみていると、ポルトガル語がわからなくても、つられて楽しくなってくる。彼女たちを盛り立てるバテリア陣も、もはやここが百貨店の中だということは忘れているかのような演奏だった。ショーが終わるころには、ダンサリーナ目当てのカメラ小僧も、百貨店の常連らしきご婦人方も、みなすっかりサンバが放つ歓喜の熱気に引き込まれていた。

「Oi! Brasil この夏、サンパウロに恋して」
4月14日(火)~4月27日(月) 西武渋谷店
4月28日(火)~5月11日(月) そごう横浜店 ・ そごう千葉店 ・ そごう広島店 ・ そごう大宮店
4月29日(水)~5月12日(火) 西武池袋本店
5月5日(火)~18日(月) そごう神戸店

(写真・文/加藤元庸)

著者紹介

加藤元庸 Motonobu Kato

加藤元庸 Motonobu Kato
1980年代後半にインディーズ映画制作会社エンボディメントフィルムズを創設。後にワーナーブラザースで宣伝に関わった後、ロスアンゼルスで多くの映画製作に携わる。 カナダやメキシコでのロケ地経験を通して、ブラジルで日本のCM制作に関わり、ブラジルに魅せられる。「TVグローボ」の日本キー局アイピーシーワールドに参加。リアルなブラジルの慣習と日々闘いながら、新プロジェクト開発部長として勤続中。
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