「バルバッコア」六本木店、12月12日(金)オープン。踏襲されるバルバッコア・イズムとは!?

2014年 12月 11日

バルバッコア 六本木

シュハスコといえば、鉄串に刺して焼いた肉の塊を、鉄串ごとパサドールが客席まで運び、その場で肉を切り分けるスタイルが名物だが、すべての肉がこのスタイルで提供されるわけではない。肉の種類によっては、串から外してお盆に載せて運ぶものとがある。

多くの店では、何種類もの肉をこの鉄串に刺したままで客席に運ぶが、バルバッコアの場合は、この名物スタイルで運ばれてくるのはピッカーニャのみだ。その理由を、山田氏はこう語る。

「シュラスコの名物の鉄串にお肉を刺したまま、お客さんの目の前でカットする技術は、かなり熟練の腕が必要で誰にでもできるわけじゃないんです。技術も伴いますし、プロ意識も必要ですし、これができる人間はどうしても限られてしまいます」(バルバッコア新宿店・山田雄亮支配人)

まさに、このカットの仕方が、シュハスコの肉の美味しさを大きく左右しているといっても過言ではないだろう。

「ピッカーニャは僕らにとっても一番、思い入れのあるお肉でお店の看板でもあるので、これを扱う人間は特別な存在じゃなきゃいけない、と思っています」(バルバッコア新宿店・山田雄亮支配人)

バルバッコアの場合、アウカトラ、フラウジーニャなどピッカーニャ以外のほとんどの肉は、タブアと呼ばれるまな板状のボードに載せて運ばれ、この板の上でカットされる。

「バルバッコアのパサドールは、はじめはカットのないチキンやソーセージ、比較的高度なカット技術を要しないチーズやパイナップルなどを担当して、次にピッカーニャ以外のお肉を担当して、タブアの上のお肉を断面にムラがなくかつ薄く切る訓練を積んでから、ピッカーニャを扱えるようになります。もちろん、タブアの上の肉をカットするのだって誰にでもできるわけではありません」(バルバッコア新宿店・山田雄亮支配人)

(写真・文/麻生雅人)