世界最大のケンタォン(カシャッサで作るホットドリンク)、今年もふるまわれる
2015年 06月 23日フェスタジュニーナ(6月再祭、サンジョアン祭)で連日盛り上がるブラジル北東部ペルナンブッコ州のカルアルー市。
お祭りの名物のひとつ“巨大な食べ物、飲み物”も日替わりで登場している。6月20日には、「世界最大のケンタォン(カシャッサのカクテル)」が登場した。現地メディア「G1」、「iG」などが伝えている。
ケンタォンとは、カシャッサ、生姜、シナモン、クローブ(ポルトガル語ではクラーヴォ)、砂糖などを使った温かい飲み物。ブラジル各地のフェスタジュニーナのお祭り広場などで飲まれる名物だ。フェスタジュニーナではケンタォンのほかにヴィーニョ・ケンチ(シナモン、クローブ、砂糖などを使ったホットワイン)もよく飲まれる。
世界最大のケンタォンをふるまうイベントは今年(2015年)で14回目だという。イベントには約4000人が集うとのこと。
事前発表では、用意されるケンタォンは500リットル分。この中には、150リットルの水、200リットルのカシャッサ、7kgの生姜、3kgの胡椒、7kgのシナモン・スティック、5kgのクローブ、4kgのフェンネル(エルヴァ・ドーシ、ハーブの一種)、120個のレモン・スライス、2kgのスターアニス(トウシキミ、香辛料の一種)、80kgの砂糖、加えて、さまざまなミックスされた薬草が使われているという。
世界最大のケンタォンをふるまうイベントの主催者マルレイージさんは、このケンタォンの効用を語った。
「ミックスするいくつかの薬草は体を強くして人体に影響を与えるので、何を使っているかは私の母から伝えられた秘伝のレシピです。これを飲んだ多くの人が、後日、私のところにお礼を言いに来ます。風邪をひいていたひとや喉を悪くしていた人たちが、これを飲んで治ったといってくるのです」(マルレイージさん)
イベントはフォホー踊って楽しむ人々の中で、今年も盛大に開催された。
(文/麻生雅人、写真/Rafael Lima/Site Oficial São João de Caruaru)
写真は2015年6月20日、ペルナンブッコ州カルアルー市でふるまわれた、世界最大のケンタォン