ブラジルの復活祭名物、たまご型チョコにもスーパーフードの波

2016年 03月 26日

パスコア ミナスジェライス

「当工場では保存料を使わないので工場からお客様に直送できることが重要です。1時間5キロ製造しています。これは当工場の製造キャパシティより下ですが、一つ一つの製品に時間をかけて丁寧に作っているためです」(ルイス・アウベルトさん)

ルイス・アウベルトさんは妻とともにミナス・ジェライス州ポウゾ・アレグリ市で、手づくりチョコレート工場「ヴェール・ショコラ」を立ち上げた。ルイス・アウベルトさんは技術面を担当し、元銀行員の妻は手づくり商品に魅せられている。

「私たちはブリガデイロ(丸型のチョコレート菓子)の製造をはじめてから今まで、包装まで手作業で行っています。この分野の調査を十分に行って、工場を一つ開くことにしました」(ルイス・アウベルトさん)

「この地域のお客様は、経済が落ち込んでいる時期であっても、洗練された商品をお求めになります。お客様により質の高いものを提供し続けることでチョコレートの市場は広がり続けると信じています」(ルイス・アウベルトさん)

2016年1月、経済危機を背景に大手菓子メーカーはたまご型チョコの値段を抑えるため、製品を小さくすると相次いで発表した。ドル高と原材料需要の増加でたまご型チョコの製造コストが上がったためだ。2015年の製品重量は400グラムだったが、2016年は200グラムまで下がった。

一方でミナス・ジェライス州南部地域の手作りチョコの生産レベルは過年度と特に変わりはない。250グラムのチョコレートで約30レアル(約1000円)、1キロで80レアル(約2600円)で販売されている。

(文/余田庸子、写真/Arquivo Pessoal/Vert Chocolat)