カテゴリ : column リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピック特集
2016年 08月 17日 16:01
また、ブラジルで柔道は盛んんなスポーツだ。幼稚園などでの課外活動でも柔道や空手は一般的に行われている。だから、ブラジル人の観客もそれなりに目は肥えている。オリンピックの決勝という最高の舞台、それももっとも迫力がある最重量級だ。最高の戦いを見たいというのが、皆の共通認識だったのではなかろうか。
しかし、この戦いで原沢は、世界中にその存在を見せつけたと思う。何しろ、世界王者のリネールが原沢のことを怖がって逃げたようなものだから。
今回が、原沢とリネールは初めての対戦だったとのことだが、これからの原沢は楽しみだ。いつかこの悔しさを晴らしてほしいものである。
最後に、地元ブラジルの選手についても言及したい。
男子100kg超級のラファエウ(ハファエウ)・シウヴァが銅、女子57kg級のラファエラ・シウヴァが金、そして女子78kg級のマヤラ・アギアールが銅という結果になった。
特に、金を取ったラファエラ・シウヴァは、松本薫を彷彿させるような野性味あふれる雰囲気を醸し出していた。
前回金メダルの女子48kg級のサラ・メネーゼスは残念ながら準々決勝で敗退していたが、ブラジルでも柔道は人気スポーツなので、複数のメダルが取れてなによりだ。
今大会の日本柔道はすばらしい成績だった。次は地元開催である、東京五輪である。柔道発祥の地日本で、素晴らしい戦いを見せてほしいと思う。
(文/コウトク、、写真上/Roberto Castro/Brasil2016、写真下/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真上:8月12日、銅メダルを手にした男子100kg超級のハファエウ・シウヴァ
写真中:8月11日、銅メダルを手にした女子78㎏のマイラ・アギアール
写真下:8月8日、金メダルを手にした女子57㎏のハファエラ・シウヴァ(上)
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著者紹介
コウトク 2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。現在、スポーツナビのブログ「ブラジルサッカーレポート」(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/kohtoku/)を執筆中。